2009年度工学院大学 第1部機械システム工学科
教育問題を考える(Seminar on Educational Problem)[3407]
2単位 内山 宗昭 准教授 [ 教員業績 JP EN ]
- <授業のねらい及び具体的な達成目標>
- 教育問題について社会的関心がもたれている。それをめぐっての議論も多い。教育問題といっても、様々なテーマがあるが、具体的にその中に関心があるものがある、あるいは漠然としてはいても、何か考えてみたいと思う学生があると思う。ここでは、教育に関する諸問題に関して、幾つかの具体的テーマを取り上げて、その背後にある教育観や問題点を検討し、「教育」を考える場としたい。特に、自分で関心のあるテーマを選び、各自で考えてゆくことを大事にしたい。
具体的な達成目標としては、1)広く「教育」に関心を持ち、自分の問題意識を持つ。 2)自分の考察するテーマを見つける。3)授業を通じて、教育の問題を考えてゆく視点や方法を学習する。4)テーマに即して考え論述する仕方の基礎を習得する。5)全体的なアドバイスや意見交換、個別のアドバイスを経て、自分のテーマの考察を深めることを習得する。6)自分のテーマで考察を続けた成果をレポートとしてまとめる。 1)3)4)については、講義のテーマとして幾つかを提示し、考える材料としたい。2)5)6)については、各自自由にテーマを選定してもらいたい。自分が関心を持つもの、専門領域と重なってゆくようなテーマ等、広く自由に考えてもらって、自分の問題関心を育てるきっかけにして欲しいと願っている。
- <授業計画及び準備学習>
- 1. [ガイダンス 「教育問題」をどのように考察してゆくのか] 導入とテーマ選択のアドバイス。
2. [講義 現代の「教育問題」] テーマ選定の動機付けとして、現代の動向を中心に解説。 3. [講義 子どもとメディア 1 ] 子どもの環境におけるメディアの影響について考える。 4. [講義と小レポート 子どもとメディア 2 ] 前回の続きと各自の意見をまとめる。 5. [テーマの選定] 各自のレポートテーマを考えてゆく。全体の意見交換と指導を実施。 6. [講義と個別指導] 各自のテーマと直接関係する講義と個別指導を行う。 7. [中間報告] レポートの進捗状況を報告。 8. [個別指導] 報告に基づき全体指導と個別指導を行い、レポート作成のアドバイスをする 9. [講義 学校改革の課題 1 ] 学校改革の課題から取り上げる。 10. [講義と小レポート 学校改革の課題 2 ] 前回の続きと各自の意見をまとめる。 11. [講義 体罰の社会史 1] 体罰問題を社会史の観点から取り上げて考えてゆく。 12. [講義 体罰の社会史 2] 前回の続きと各自の意見をまとめる。 13. [報告] レポートの進捗状況を報告。 14. [個別指導] 最終レポートの仕上げのためのアドバイスを個別に行う。 15. [まとめと最終レポート提出] 授業のまとめと、個別に最終レポートを提出。
尚、講義のテーマは、参加者の意向・動向をふまえて、関心を共有できやすいテーマに変更することがある。 講義と個別指導の効率的な組み合わせを図り、時間を有効に活用したい。
- <成績評価方法及び水準>
- 最終報告としてのレポートを中心に評価を行う。これに授業時の内容に即した小レポートとを総合して評価を行う。レポートに至るまでに、中間報告とそれへのアドバイス等を行ってゆくので、おのずから上記の達成目標にかなう水準へと向かう。
- <教科書>
- 特に使用しない。
- <参考書>
- 授業中に適宜指示する。
- <オフィスアワー>
- 八王子校舎では、授業の前後、水曜日4時限、5時限、金曜日5時限の前後、講師室または共通課程準備室に在。
- <学生へのメッセージ>
- この授業は、もともと少人数のゼミ形式から出発したため、現在も、各自の問題関心を深め、継続して考えてゆく態度や方法を少しでも習得する場になりえたら、と常々思っています。今までも、その時に強い社会的関心が持たれたテーマ、また環境教育や学校建築、情報化等、自分の専門領域に重なる可能性のあるテーマ、あるいはそれ以外の多様なテーマについて報告をしてもらっています。なかにはとてもユニークなテーマもあります。あまり硬く考えず、自分の興味関心の持てるテーマを選んで下さい。
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