2009年度工学院大学 第1部機械工学科 メカノデザインコース
応用プログラミング演習(Applied Exercise in Programming)[5E01]
1単位 松本 宏行 非常勤講師
- <授業のねらい及び具体的な達成目標>
- 技術・科学計算のために統合された
ソフトウェア環境であるMathematica(マセマティカ) を用いて、数式処理、数値処理、2Dおよび3Dグラフィックス、 サウンド処理、画像処理、プログラミングなどの 技術を習得することをねらいとしている。 そして、様々な工学問題を対象として、 演習問題を通じて、エンジニアリングセンスを身につける。
以下に具体的な目標を示す。 (1)数式処理と数値計算を併用および比較することにより 工学分野における「近似」のコツ、その重要性を理解する。 (2)微分方程式をグラフィカルイメージとして とらえ、初期条件の重要性、解を導き出すことの 本質的な意味を理解する。 (3)グラフィックス(2D,3D),アニメーションを 楽しみながら理解する。 (4)最適化問題の枠組みを理解する。 (5)サウンド処理および画像処理のポイントを理解する。
(JABEE学習・教育目標)
(JABEEキーワード) 機械工学エネルギー・デザインプログラム:数式処理、データ解析、シミュレーション
(前提となる基礎知識と習得後の展開) 本科目を履修する前に、 コンピュータの操作方法をあらかじめ復習しておくこと。 習得後に、今までに履修してきた工学分野における 問題に目を通して、解答を自力で導き出してほしい。
- <授業計画及び準備学習>
- 1.[ガイダンス] Mathematicaを試してみよう。関数電卓として、グラフィックスも簡単に。
2.[数について]数の取り扱い 3.[数と式]因数分解、行列とベクトル、連立方程式 4.[数値計算]非線形方程式を解く。ニュートンラフソン法について 5.[微分方程式]微分方程式を解く。グラフィカルイメージとして 6.[偏微分方程式]工学問題における偏微分方程式とは、熱伝導問題など 7.[グラフィックス]2次元グラフ、3次元グラフの描画。アニメーション 8.[サウンド処理]時間と周波数の関係について。フーリエ変換、ノイズの取り扱い 9.[画像処理]画像データの取り扱い、フィルタ処理 10.[プログラミング]目的に応じたプログラミング方法 11.[工学問題演習1]ラグランジュ法を用いた運動方程式の導出 12.[工学問題演習2]乱数を用いたシミュレーション、モンテカルロ法 13.[工学問題演習3]最適化問題について 14.[工学問題演習4]感性工学の応用(多変量解析の利用) 15.[まとめ]学習成果の確認(レポート課題作成提出)
- <成績評価方法及び水準>
- 毎回の授業において操作説明、例題の解説、課題演習を行う。
授業時の課題演習60%、工学問題演習40%とし、 60点以上の者に単位を認める。
- <教科書>
- 自作テキスト(ノートブック)など
- <参考書>
- 榊原進、はやわかりMathematica、共立出版
- <オフィスアワー>
- 授業開始前および終了後に質問を受け付ける。
これ以外の質問は、以下のメールアドレスまで。 matsu@iot.ac.jp ただし、メールのタイトルに 必ず「工学院大学」を明記しておくこと。
- <学生へのメッセージ>
- 工学の分野において、数学がどのように関わるのか、
そして、コンピュータがどのように工夫利用されているのかを 実践的に理解していきます。 たった1行で2次元のグラフ、3次元のグラフが描画可能です。 繰り返し文を用いて簡単にアニメーションも可能です。 工学問題を解きながらその問題のもつ奥深さ、面白さを 体験してもらえればと思います。 「プログラム」と身構えずにぜひ気軽に演習しみてください。
- <参考ホームページアドレス>
- http://www.wolfram.co.jp/
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