2009年度工学院大学 第1部機械工学科 メカノデザインコース
△技術者の倫理(Engineer's Ethics)[4D01]
2単位 初田 俊雄 非常勤講師
- <授業のねらい及び具体的な達成目標>
- 倫理は一言で言えば“より良い人間社会を目指す行為規範”といってよいでしょう.一方、技術者はいろいろなものやサービスを社会に送り出しますが、これらは、社会をより良くするものであってこそ、人々に受け容れられます.したがって、技術者の仕事はより良い社会のために役立つこと、すなわち倫理に沿うものであることが必要です.本教科では、社会における技術者の役割と、これに付随する技術者の倫理について考え、倫理問題に関する感受性を高めるとともに、技術者として、如何に行動するか適確に判断できる能力を養うことを目指します.以下に具体的な達成目標を示します.
(1)社会における技術者の役割を理解し、技術者が活動する上で技術者倫理が不可欠であることを 理解する. (2)倫理的思考法、具体的な行動決定法を理解し、これらを実際に活用する能力を養う. (3)倫理問題に関する感受性を高めるとともに、倫理問題を分析し、技術者として、如何に行動する か適確に判断できる能力を養う.
(JABEE学習・教育目標) 「機械工学エネルギー・デザインプログラム」:(B)◎
(JABEEキーワード) 「機械工学エネルギー・デザインプログラム」:資源・環境管理、安全管理/危機管理、社会における機械システム
- <授業計画及び準備学習>
- 1.技術者と倫理
第1週:ガイダンス、なぜ技術者倫理を学ぶのか 第2週:技術者が直面する場面の一例 第3週:倫理とは何か 第4週:技術者の倫理とは何か 第5週:ケーススタディ1 2.如何に考え如何に行動するか 第6週:自他の権利の尊重 第7週:倫理的思考の実践 第8週:ジレンマ問題を考える 第9週:ケーススタディ2 3.組織、社会において技術者が直面する倫理的課題 第10週:企業における技術者倫理[ 第11週:公共社会における技術者倫理 第12週:国際社会における技術者倫理 第13週:ケーススタディ3 第14週:[事例説明]グループ討議で使った事例の考え方の解説 第15週:学習成果の確認(レポート課題作成)
- <成績評価方法及び水準>
- 試験は行わない.毎回授業の最後に出してもらうレポート(又は小テスト)(配点40点)と3回のケーススタディのレポート(配点60点)の合計得点が60点以上の場合を合格とする.
学校行事など正当な理由がない場合は、遅れてのレポート提出を認めない.
「機械工学エネルギー・デザインプログラム」の学習・教育目標(B)は上記の評価基準を満たせば達成される.
- <教科書>
- 「技術者の倫理」:工学院大学教育委員会/技術者倫理教育推進ワーキンググループ開発テキスト
または「技術者の倫理」:林真理.宮澤健二・小野幸子 ほか(コロナ社) 講義内容のプリントを配布します.
- <オフィスアワー>
- 授業前後30分、講師室にて.
- <学生へのメッセージ>
- 倫理は”お説教”ではなく、”どのように行動すべきか”を考える学問です.自他の立場を代えて、時間と場所を変えて、同じ基準で、冷静に、自分の行動を評価する習慣を身につけて下さい.この習慣が、技術者であり続けることを守ります.
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