2009年度工学院大学 第1部機械工学科 メカノデザインコース
△バイオメカニクス(Biomechanics)[4B01]
2単位 藤江 裕道 非常勤講師 [ 教員業績 JP EN ]
- <授業のねらい及び具体的な達成目標>
- バイオメカニクスは生体組織の精巧さ,巧妙さを工学的観点から明らかにし,かつ得られた結果を医学や工学に応用するための,比較的新しい研究・学問分野である.本講義では,生体の構造や機能を説明し,それらに関する実験や解析の結果が診断,手術などの治療,リハビリテーション等の医学領域にどのように生かされているかについて解説する.また,医療診断のための計測機器の概要についても解説する.さらに,生体器官の代替物である人工臓器として人工関節と義足を取り上げて詳細に解説する.具体的な目標は以下のとおりである.
(1) 生体組織の構造と力学機能について理解を深める. (2) 生体関節と人工関節のトライボロジーについて理解を深める. (3) 筋骨格系および義足における機構の力学,静力学,および動力学について理解する. (4) 生体計測の方法について理解を深める. (5) 医療/福祉/バイオ機器について理解を深める. (6) 応用数学の基礎として統計学的検定方法について学ぶ. (JABEE学習・教育目標) 「機械工学エネルギー・デザインプログラム」:(A)多面的,総合的視点○,(B)技術者倫理○,(D)基礎専門工学◎<JABEE基本キーワード>引張・圧縮・せん断力とひずみ1.0,弾性と塑性0.5,材料の強度と許容応力0.5,静力学0.5<JABEE個別キーワード>応力集中0.5,応力解析0.5,多軸応力0.5,真応力と真ひずみ0.5,異方性0.5,構造の剛性と強度0.5,トライボロジー2.0,剛体の力学0.5,機構の力学0.5,生体計測0.5,医療/福祉/バイオ機器0.5
(前提となる基礎知識と習得後の展開) 本科目を習得する前に,材料関連科目,機械力学,トライボロジー等に関する科目を修得しておくことが望ましい.本科目で得られた知識は,ロボット工学や環境工学関係の講義等の修得に役立つ.
- <授業計画及び準備学習>
- 1. バイオメカニクスの歴史と基礎について
2. バイオデータの統計学的検定について 3. 生体硬組織の構造と機能1 4. 生体硬組織の構造と機能2 5. 生体軟組織の構造と機能1 6. 生体軟組織の構造と機能2 7. 生体関節・人工関節のトライボロジー1 8. 生体関節・人工関節のトライボロジー2 9. 生体関節・人工関節のトライボロジー3 10. 歩行解析と義足1 11. 歩行解析と義足2 12. 生体計測・医療/福祉/バイオ機器 13. 総合
- <成績評価方法及び水準>
- 成績評価は定期試験の結果(80%)を中心に,演習(20%)を加味して行い,総合点で60点以上を合格とする.
- <教科書>
- プリントを配布する.
- <参考書>
- 生体機械工学(日本機械学会編)
- <オフィスアワー>
- 木曜日12:30-13:00 17階居室,at13009@ns.kogakuin.ac.jp
- <学生へのメッセージ>
- これからの工学を拓き,医学にも貢献するバイオメカニクスへようこそ.講義中に人工関節を供覧するなど,知識だけでなく“もの”を見,触ってもらい,なにが問題なのかを肌で感じ取ってもらうよう心がける.
- <備考>
- 機械工学科メカノデザインコースの学生のみ履修可(機械工学科エコエネルギーコース,機械システム工学科,国際基礎工学科などの学生は1限の同名講義(4A01)を受講のこと)
- <参考ホームページアドレス>
- http://www.ns.kogakuin.ac.jp/~wwa1028/
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