2009年度工学院大学 第1部機械工学科 エコエネルギーコース
○機械工学設計総合演習(Comprehensive Design Exercises of Mechanical Engineering)[3C01]
2単位 是松 孝治 教授 [ 教員業績 JP EN ] 伊藤 慎一郎 教授 [ 教員業績 JP EN ] 中島 和夫 非常勤講師 小西 奎二 非常勤講師
- <授業のねらい及び具体的な達成目標>
- これまで学んできた専門科目や設計製図科目に基礎をおいてエネルギー変換機器の設計・システムの計画を体得する。工学基礎知識を学びながら、合理的な設計の手順を総合的に演習する。
[機械工学エネルギ-・デザインプログラム]教育目標 (C)○ (D)○ (E)○ (F)◎ キーワード:<熱力学第I法則>、<連続の式>、<ベルヌーイの式>、<熱機関>、<トライボロジー>、<設計法>
- <授業計画及び準備学習>
- 授業は4テーマについて,それぞれの担当者の研究や実務の経験を背景にした内容について,それぞれ3回の演習を行う。
1. ピストンリングの<設計>(担当是松) 1.1 ピストンリングの実物に触れ,形状を調べ,寸法を測定し,往復動内燃機関におけるピストンリングの作用を学ぶ 1.2 ピストンリングが発生する油膜の厚みを予測する流体潤滑理論,リング通路もれ流れの計算法,リング張力やその強度の計算法を学び,討論する。 1.3 討論を通じて得た技術情報を整理するとともに最近のピストンリングの技術動向を調べ,各自に与えられた内燃機関の仕様に適合したリングを設計し発表する。
2. 風力発電設備の設計(担当:伊藤) 2.1 風車の種類と特徴,風車の性能,風力発電の動向 2.2 翼に働く速度三角形・プロペラ理論と<運動量理論> 2.3 風力発電設備の<設計> これら、風力発電設備の設計を通じて、エンジニアリングの周辺知識とセンスを身に着ける。
3. ディーゼルエンジンの燃焼室と噴射系の設計(担当中島) 3.1車の使われ方 3.2車両性能とエンジン性能の関係 3.3エンジン開発の狙い 3.4 ディーゼルエンジンの理論と燃焼系の基本構造 3.5 排出ガスの生成とその制御 3.6 .企業におけるエンジン開発の歴史とその時代背景 3.7 ディーゼルエンジンの燃焼室と噴射系の構造 3.8 設計演習
4. 軸流圧縮機の基本設計(担当小西) 4.1.軸流圧縮機及びガスタービンの仕組みの理解 4.2.圧縮機の産業上の役割 4.3.標準数の概念を理解し,設計条件に基づき入口出口の速度三角形求める 4.4.速度三角形の工学的意味を考察し,動翼と静翼における流れの特徴,圧力上昇の仕組みを理解する 4.5.動翼と静翼の翼素を決定し,NACA65翼型をベースに基本翼型を設計・製図する. 4.6.段当たりの圧力比,所用段数,実際の段平均圧力比,反動度,必要動力などを求めて設計仕様書を完成する .時間的に余裕があれば発表と討論を予定. 〇 速度三角形を基に基本翼型を設計・製図し,一連の設計仕様書の纏めを通して,機械設計に対する基本的な考え方を学ぶ.世の中に存在しなかったものが,諸君の設計思考を通して製品となり暮らしを豊にしてゆく,設計の楽しさを味わってほしい.
- <成績評価方法及び水準>
- 期末の試験は行わない。演習レポートと演習の発表・発言内容を総合して行う。
- <教科書>
- 担当者がそれぞれ指示する
(是松:生協のプリント教材) (小西:適宜プリントを配布する.余裕があれば他の講義科目との兼ね合いで「ガスタ−ビンエンジン」,谷田他,朝倉書店). (伊藤:適宜プリントを配布する)
- <参考書>
- そのつど担当者が指示する
(是松:エンジンン技術教育研究会「初めて学ぶエンジン技術と機械工学」(コロナ社)にこの授業が紹介されている)
- <オフィスアワー>
- 各教員に確認のこと。
(是松は授業後 1712室:雑談歓迎) (小西:「ガスタ−ビン」とこの授業後およびメールで対応) (伊藤:この授業後およびメールで対応)
- <学生へのメッセージ>
- 1.積極的に発言し活気ある授業にしましょう。
2.工学人としての基礎的な思考力を養う重要な科目です.主体的な取り組みを期待します. 3.わからないことは決して恥ずかしいことではありません.寧ろそのままにしておくことが恥ずかしいことです.積極的に参加し理解しましょう. 4.演習を軸に授業を進めます。具体的な体験でより理解が深まります。
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