2009年度工学院大学 第1部機械工学科
△金属材料工学(Materials Engineering)[6152]
2単位 大野 隆 准教授 [ 教員業績 JP EN ]
- <授業のねらい及び具体的な達成目標>
- 機械設計技術者として,機械の構成材料である多種多様な金属材料を充分使いこなすのに必要な基本的専門知識を講義する.具体的達成目標は,金属材料の加工や熱処理など,主に機械的性質にかかわる処理法とその内容を理解し,各種金属材料の特性と用途について材料学の基本事項と関連のうえ習得することである.
(JABEE学習・教育目標) 「機械工学エネルギー・デザインプログラム」:(D)◎,(E)○ (JABEEキーワード) 「機械工学エネルギー・デザインプログラム」:材料の構造と組織,加工法,工業材料の性質と機能,腐食防食・環境強度,材料試験法,耐熱材料,鋳造法,疲労,粉末加工 (前提となる基礎知識と習得後の展開) 本科目を履修する前には,「材料基礎工学」の全般を理解し習得しておく必要がある.本科目履修後は,機械設計において,材料に要求される諸特性の使用環境下での経時変化などを考慮した適切な金属材料の選定能力を習得することができる.また,3年次に設定されている科目の中で,機能性を重視した内容の「新素材・新金属」において,機能のメカニズムおよび内容の理解がし易くなる.
- <授業計画及び準備学習>
- 1.鉄鉱石から銑鉄・鋼を製造する方法
2.炭素鋼の基礎:鉄ー炭素二元系平衡状態図と組織 3.鋼の加工および熱処理:組織と機械的性質への影響(1) 4.鋼の加工および熱処理:組織と機械的性質への影響(2) 5.炭素鋼に加える特殊合金元素:組織,焼入れ性および機械的性質への影響 6.強さと靭性のバランスを特徴とする鋼:構造用特殊鋼 7.耐摩耗性と切削性を特徴とする鋼:ベアリング鋼,工具鋼 8.化学薬品や海水に対する耐食性を特徴とする鋼:ステンレス鋼 9.高温での耐酸化性や高温強度を特徴とする鋼:耐熱鋼 10.鋳造に適した鉄・炭素合金:鋳鉄 11.アルミニウムおよびアルミニウム合金 12.銅および銅合金 13.低融点合金,貴金属合金 14.金属材料の機械的性質の評価試験法 15.定期試験
- <成績評価方法及び水準>
- 定期試験にて評価し,60点以上の者に単位を認める
- <教科書>
- 教材プリント「金属材料工学 '09」(工学院大学,機械工学科)
- <オフィスアワー>
- 木曜日, 14:00〜18:00,それ以外でも問い合わせ(内線3500)のうえ対応可.E-mail: at72047@ns.kogakuin.ac.jp
- <学生へのメッセージ>
- 金属材料は,全く同じものであっても内部の組織構造を制御(熱処理,塑性加工など)することにより機械的性質が劇的に変化することを理解し,機械設計における材料の適切な選定のために活用して欲しい.
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