2009年度工学院大学 第1部機械工学科

機械工学基礎演習(Engineering Exercise of Fundamentals of Mechanical)[3403]

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1単位
和田 朋子 講師  
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最終更新日 : 2011/02/16

<授業のねらい及び具体的な達成目標>
新入生に機械工学全般のイメージを把握させ,大学における学習の目的・動機づけを行う。スターリングエンジン模型を用いたもの作りを通じて,様々な専門科目の役割について検討する.グループでの作業を通じて,グループ全体の目標達成のために各人が果たすべき役割を考えるなどマネージメントについても考える.これらの学習により自ら学ぶ習慣を身につけ,大学での4年間を有意義なものになるように各自の進捗にあった指導を行う.これらをとおして,機械エンジニアとしての第一歩が確実に踏み出せるように,また,これからの大学4年間で機械工学を学ぶ目的意識をしっかり持てるように導く.

具体的な達成目標は以下のとおりである.
(1) 機械エンジニアの一員としての自覚,目的意識を持たせる.
(2) 機械設計の概念,ものづくりに関する基礎知識を身につける.
(3) 技術者倫理を学ぶことにより技術者としての自覚,責任を芽生えさせ,かつ地球的視点でものごとを捉えることの大切さを理解させる.
(4) 工作・演習をとおしてコミュニケーション能力,創造力,デザイン能力を養う.

(JABEE学習・教育目標)
「機械工学エネルギー・デザインプログラム」:(A)○,(B)○,(C)○,(D)○,(E)◎,(F)○

(JABEEキーワード)
「機械工学エネルギー・デザインプログラム」:材料の強度と許容応力(1.0),単位と標準(0.5),不確かさと精度(1.0),機械設計(1.5),技術史(2.0),組立(3.0)

(前提となる基礎知識と習得後の展開)
 本科目習得のためには,工学全般やものづくり等に対する好奇心が大切である.また,高校レベルの数学,物理学についてひととおり理解していることが望ましい.本科目で培われた知識や好奇心は後の授業科目の習得に役立つだけでなく,機械エンジニアとしての大切な素養となる.
演習内容のレポートを発表形式で報告し,プレゼンテーション及びディスカッション能力の取得を目標する。

<授業計画及び準備学習>
1.[ガイダンス](大学全体の紹介・クラブ活動やアルバイトを含めた学生生活全般
機械工学科の構成,研究室などの説明.(単位:卒業条件等)
2.[履修指導]機械工学科における各科目のつながり,位置づけなどを説明する.
3.[研究室見学]テクノ・クリエーションセンター,実験室の見学(機械工学科の研究設備紹介)
4.[総合研究所見学(SMBC見学)] クリーンルームや半導体製造装置などの最先端設備の見学
5.[ものづくり] スターリングエンジン(原理と作り方についての説明・実習)
6.[ものづくり] スターリングエンジン(実習)
7.[ものづくり] スターリングエンジン(実習及び性能評価コンテスト)
8.[工学の基礎] 工学や技術についての基本的な考えたについて学習する.
10.[日本語教育]報告書の書き方を通じて,コミュニケーションについて学習する.
11.[技術者倫理]技術の欠陥などによって社会で問題となった事例について検討する.
12.[専門講座]Engineering in English --- 理系英語の第一歩
13.[専門講座]技術と社会:コンピュータを利用した英語テストの技術の進歩
14.[学外研修]3階からタマゴを落としても壊れないようにするタマゴ落とし競技を実施します.また,本学OBによるキャリア講座を開催します.

<成績評価方法及び水準>
成績評価は,ものづくり等の演習80%、レポート20%で行い,合格点は60点以上とする.
演習への積極的な参加態度も評価の対象とします.
レポート課題(以下は例です.これ以外のレポート課題が出る場合もあります)
(例1)熱機関とスターリングエンジンの仕組み
(例2)身近にある機械を構成する部品と機能
レポートの課題は,機械の役割・意義や機械技術に関する内容で,機械工学を学んでいくうえで基本的なことがらを対象とします.演習では,機械工学にかかわる技術が社会や環境に及ぼす影響および技術者倫理についてのレポート作成やそれに基づいた発表を行います.
「機械工学エネルギー・デザインプログラム」の学習・教育目標(A)(B)(C)(D)(E)(F)は,上記の評価基準を満たせば達成される.

<教科書>
特になし

<参考書>
「本田宗一郎 夢を力に―私の履歴書」日経ビジネス人文庫 本田 宗一郎 (著)
 出版社: 日本経済新聞社 ; ISBN: 453219069X
「レポートの作り方―情報収集からプレゼンテーションまで」中公新書 江下 雅之(著)
 出版社:中央公論新社 ; ISBN: 4121017188

<オフィスアワー>
水曜日 12:30〜13:00
あらかじめアポイントを取ること(連絡先:wada@cc.kogakuin.ac.jp)

<学生へのメッセージ>
大学の4年間は長いようで、あっという間に過ぎてしまうものです。
その4年間をより有意義に過ごすために
・将来どのような技術者になりたいのか
・そのために何を、どのように勉強したらよいのか
等を考えるヒントになるような授業ができればと思っています。
目で見て、耳で聞いて、肌で触れて、いろいろなことを感じ、考える機会にしてください。

<備考>
演習科目ですので,必ず毎回参加し,レポートを提出してください.

 

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