2008年度工学院大学 教職課程科目

生徒指導論(Guidance)[9353]

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4単位
安部 芳絵 非常勤講師

最終更新日 : 2009/11/04

<授業のねらい及び具体的な達成目標>
この授業では、子どもの権利条約を活かした生徒指導について検討する。前期は教師の「聴く力」「待つこと」の意味を問う。後期は、「生徒の力をひきだす生徒指導」について考える。生徒指導が直面するさまざまな問題−日本の社会が直面している課題の縮図−を具体的に取り上げる。事例研究やロールプレイングを通じて、子どもたちに向き合うための実践力を身につけることをめざす。あわせて、教育相談・カウンセリングに関する基礎的な知識についても学ぶ。

<授業計画>
【前期】講義と事例研究、グループワーク中心です。
1 オリエンテーション:現代社会と子どもへのまなざし
2 生徒指導とはなにか(1):定義と意義
3 生徒指導とはなにか(2):基礎的理論
4 生徒指導とはなにか(3):生徒理解と組織・運営
5 教育相談・カウンセリングの理論
6 教育相談・カウンセリングと実践(1):「問題行動」の背景を考える〜ADHD/LD/高機能自閉症
7 教育相談・カウンセリングと実践(2):「問題行動」に向き合う〜不登校〜
8 教育相談・カウンセリングと実践(3):子どものSOSを受け止める〜子ども相談の固有性とその支援実践〜
9 進路指導・職業指導(1)
10 進路指導・職業指導(2) 
11 事例研究(1)いじめと「聴く力」
12 事例研究(2)子ども参加の学校づくりと「待つこと」
13 前期のまとめ

【後期】学生による発表と討論が中心です。
1 オリエンテーション:後期初回の講義にて、進め方を説明
2 児童虐待と生徒指導
3 体罰と生徒指導
4−9 学生による発表と討論(発表希望者の数によって、回数を決定します)
10−11 ロールプレイング:性・ドラッグ・アルコールなど
12 児童会・生徒会活動と教師のファシリテーター的役割
13 ふりかえりとまとめ

※なお、講義は全て参加型で実施する。各自の積極的な参加を期待する。

<成績評価方法及び水準>
期末に教場で実施する試験の結果、60点以上の者に単位を認める。詳細は第1回目の講義にて説明する。

<教科書>
特に指定しない。

<参考書>
授業中に適宜紹介する。

<オフィスアワー>
授業終了後、教室で対応する。

<学生へのメッセージ>
あなたは、どのような教師と出会い、学校生活を経験しましたか。生徒指導を考えるとき、あなた自身の学校観や教師観はとても大きな意味をもちます。これまでの人生で重ねてきた「学校」「教師」への想い・考えを大切にしながら、ロールプレイングなど他者・自己との「対話」を通してそれらを客観視していきたいと思います。「子どもと向き合う」とはどういうことなのか、自分なりの考えを確立できるよう、想像力を働かせながら、一緒に楽しく学びましょう。

 

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