2008年度工学院大学 情報学部情報デザイン学科
△日本経済論(Japanese Economy)[4D10]
2単位 石井 穣 非常勤講師
- <授業のねらい及び具体的な達成目標>
- もはや「一流」ではないとのコメントや、いまだ続く格差問題などに見られるように、日本経済はいまなお多くの問題に直面している。このような現況は、戦後日本経済の歴史上にあることを忘れるべきではない。戦後経済の歩みについては、高度経済成長の達成に多くの関心が集まるが、同時に多くのひずみを生じさせてきたことも確かである。本講義では戦後日本経済における経済政策と経済発展との関連、その中での労働のあり方を中心とした、国民生活の変容について考えてゆきたい。
- <授業計画>
- 1. 第二次大戦末期の日本経済
2. 占領政策と経済の民主化(1954-54) 3. 生産の復興と労働運動 4. 経済・貿易政策の転換(1955-64) 5. 重化学工業化と日本的労使関係 6. 資本自由化と投資の大型化(1964-71) 7. 財政出動および能力主義管理 8. ドル・ショックと石油危機(1971-79) 9. 輸出主導の景気回復 10. 財政再建の試みと挫折 臨調と行革(1980-91) 11. プラザ合意と経済のバブル化 12. バブル崩壊と長期不況(1991-2000)
- <成績評価方法及び水準>
- 期末試験を実施し、60点以上の者に単位を認める。言うまでもないが、期末試験は毎回授業に出席していることを前提に行われる。節目ごとに小テストを実施し、その結果が最終評価に加点される。
- <教科書>
- 特に指定しない。
- <参考書>
- 授業中に適宜紹介する。
- <オフィスアワー>
- 講義終了後の教室、もしくは講師控え室にて。
- <学生へのメッセージ>
- 今日起こっている出来事を理解する一つの方法は、歴史的経緯に学ぶことであろう。戦後経済といえば高度成長と所得増加が注目されがちだが、その裏側で進んだ労使関係の変化からは、今日の問題の一端が見えてくるだろう。また経済成長と経済政策という点では、経済学入門と関連があることも指摘しておきたい。
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