2008年度工学院大学 情報学部情報デザイン学科
テキスト商品学(Text Merchandising)[1A19]
2単位 杉山 淳一 非常勤講師
- <授業のねらい及び具体的な達成目標>
- テキストは誰でも書ける。しかし、意図が正しく伝わらない文章に価値はない。文法、語句の用法を誤っているために、あるいは文体が整っていないために、価値のある情報が正しく伝わらない。これはもったいない話である。
商品としてのテキストは、"対価"を頂くために"制作"される。そして、広告用であればクライアント、記事であればメディアの編集者に"納品"される。ビジネスの原則として、発注した側が納得できる商品でなければ売れない。商品としてのテキストは、書きたい文だけではだめだ。"読んでいただく"文でなくては成立しない。
テキスト商品学では、プロのライターの文章制作技法を元に「解りやすい文章を書く」、「意図を正しく伝える」、「限られた文字数でより多くの情報を伝える」技術を学ぶ。達成目標は「誤解される隙のない文章を制作する」である。この授業はライター養成講座ではない。しかし、これらの技術は文章を扱うあらゆる場面で役に立つはずだ。
- <授業計画>
- 1.授業説明。商品となるテキストとは何か。
2."文章の基本"を取り戻せ。 3.戦略的"読点"技術。 4.読みやすいリズム。それを乱す技法。 5.長文を切れ。強い文は短い。 6.冗長な表現を排除する。 7.個性的な文体は不要。 8.表記ルールを作る。 9〜12.400字演習と公開校正。 13.2000字演習。
- <成績評価方法及び水準>
- 毎回の授業の最後にレポートの課題を出す。提出期限は次回授業開始まで。採点は第1回から第8回までを最高5点、第9回から第12回までを最高10点、第13回を最高20点とする。累積60点以上を合格とする。文章制作においては課題に沿った調査や取材も評価するため、期末試験は実施しない。それだけにレポート内容の虚偽、事実誤認については厳しく減点する。
- <教科書>
- なし
- <参考書>
- 授業中に指示する。
- <オフィスアワー>
- 授業開始前後、教室または講師室で。
- <学生へのメッセージ>
- 課題の文章は日本語のみ受け付けます。提出時はワープロ等で印刷してください。書式については初回の授業で説明します。第9回〜第12回の演習において、提出された課題のうち、いくつかを授業中に公開します。自分の文章を修正されることはとても恥ずかしく、悔しいものです。しかし、すべてのライターたちはその道を通ってきました。打ちのめされてもなお立ち上がってきた者こそ成功者です。がんばってください。
- <参考ホームページアドレス>
- http://norari.net/stext/back_stext.php
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