2008年度工学院大学 グローバルエンジニアリング学部機械創造工学科

流体機械I(Fluid Machine I)[6A09]

試験情報を見る] [授業を振り返ってのコメント(学内限定)

2単位
田沼 唯士 非常勤講師

最終更新日 : 2009/11/04

<授業のねらい及び具体的な達成目標>
機械工学の応用分野である流体機械について、基本的な作動原理、構造、性能及び基礎的な設計法を理解する。更に、流体機械の設計に必要な流体工学の応用力を高めるために、簡単な設計演習を行う。また、具体例として、蒸気タービン、ガスタービン、航空エンジン、水車、ポンプの基礎的な作動原理、構造、性能を理解する。

<授業計画>
1.序論
 機械工学の応用分野としての本講義「流体機械」の目的と概要を説明する。更に、具体的なイメージを持って頂くために、蒸気タービンを例に、設計の実例を紹介する。

2.流体機械の流れの基礎方程式
 流体機械の設計に必要な基礎方程式である、連続の式、運動量方程式、エネルギー保存方程式、状態方程式を理解する。

3.流体機械の基本原理
 1)ターボ機械における羽根車(動翼)と流体の相互作用を説明するオイラーの式を理解する。
 2)ターボ機械の動翼と静翼の作動原理である2次元及び3次元翼理論を理解する。

4.エネルギー変換効率と損失
 1)ターボ機械の設計の指標であるエネルギー変換効率の定義を説明する。
 2)効率を低下させる損失の種類とメカニズムを理解する。

5.相似則
  各種運転条件における性能の予測や使用条件の異なる設計をする場合に有効な相似則を理解する。

6.蒸気タービン
  蒸気タービンの作動原理、構造、性能及び基礎的な設計法について理解する。

7.ガスタービン及び航空エンジン
  ガスタービン及び航空エンジンの分類、性能、構造などについて理解する。

8.水車、ポンプ
  水力機械である水車、ポンプの作動原理、性能、構造などについて理解する。

9.その他の流体機械
  ターボ機械以外の主要な流体機械の作動原理、性能、構造などについて理解する。

<成績評価方法及び水準>
講義中に重要な項目については演習問題を課す。定期試験も実施する。成績評価は演習30%、定期試験70%とし、60点以上の者に単位を認める。

<教科書>
高橋徹 著、流体のエネルギーと流体機械、理工学社(1998年)

<参考書>
村上光清,部谷尚道 著 「流体機械(第三版)」 森北出版(1995年)
ターボ機械協会編 「ターボ機械」 日本工業出版(1988年)
ターボ機械協会編 「蒸気タービン」 日本工業出版(1990年)

<オフィスアワー>
(授業中に指示する)

<学生へのメッセージ>
皆さんが専攻している機械工学がどのように実社会に貢献しているかを、本講義を通じて理解して頂きたい。

 

このページの著作権は学校法人工学院大学が有しています。
Copyright(c)2008 Kogakuin University. All Rights Reserved.