2008年度工学院大学 グローバルエンジニアリング学部機械創造工学科

世界の文学I(World Literature I)[5A02]

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2単位
吉田 司雄 教授  
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最終更新日 : 2008/11/10

<授業のねらい及び具体的な達成目標>
 サマセット・モームの挙げた「世界の十大小説」を数年かけて読んでいきたい。とりあえず最初は、ドストエフスキー『カラマゾフの兄弟』。近年、亀山郁夫の新訳(光文社文庫)が60万部を超えるベストセラーとなった名作全編を読み通してみよう。ついで時間が余れば、エミリー・ブロンテ『嵐が丘』とスタンダール『赤と黒』へと読み進める。歴史的社会的な背景にも目を向けながら、文学テクストの読解力を養うことを目標としたい。

<授業計画>
 1 ガイダンス(履修上の注意と毎回提出の課題の説明)
 2 ドストエフスキーについて
 3 『カラマゾフの兄弟』について
 4 『カラマゾフの兄弟』第1部を読む
 5 『カラマゾフの兄弟』第2部を読む
 6 『カラマゾフの兄弟』第3部を読む
 7 『カラマゾフの兄弟』第4部を読む
 8 『カラマゾフの兄弟』の続編を考える
 9 『嵐が丘』について(1)
10 『嵐が丘』について(2)
11 『赤と黒』について(1)
12 『赤と黒』について(2)
13 まとめ

<成績評価方法及び水準>
 「文学」の授業では、まず取り上げる作品をきちんと読むことが基本。毎回宿題に課したところまでの感想文を授業前に提出してもらい、それをもとに平常点を算出。学期末に提出をもとめる最終レポートとあわせて総合的に評価し、60点以上の者に単位を認める。最終レポートのみ提出しても評価の対象としない。

<教科書>
 ドストエフスキー、亀山郁夫訳『カラマゾフの兄弟』1〜5(光文社古典新訳文庫)

<参考書>
 教場で随時指示する。

<オフィスアワー>
 新宿校舎2772研究室 月12:30〜13:00
 または、授業終了後の教場。
 それ以外は教員に直接たずねること。

<学生へのメッセージ>
 亀山郁夫訳『カラマゾフの兄弟』全5冊(税込定価4200円)をともかく手元に用意してほしい。他社の文庫本ではなく、光文社古典新訳文庫本を強くお勧めする。それから、通学往復の車中などを利用して、1週間に1冊のペースで文庫本の小説を読み進めていくための時間を作り、読み始める以上は最後まで読み通す決意を固めてほしい。先にも書いたが、この授業は先に作品を読んでいなければ何にもならない。文庫本5冊の厚さに臆することなく、この機会に世界文学の最高峰と呼ばれもするドストエフスキーの大長篇小説にチャレンジしてみようという覚悟を決めた学生にだけ受講してほしいと思う。

 

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