2008年度工学院大学 グローバルエンジニアリング学部機械創造工学科
機械振動学I(Mechanical Vibrations I)[4D24]
2単位 我妻 隆夫 特別専任教授 [ 教員業績 JP EN ]
- <授業のねらい及び具体的な達成目標>
- (1) 振動事例を紹介し,振動の現象を概念的に理解する.
(2) 1自由度系の振動について,振動現象と運動方程式のとの対応を理解する. (3) 1自由度系の振動をベースに,下記を物理的に理解する. 振動系にかかる力:慣性力,復元力,減衰力,外力 自由振動:固有振動数と減衰比 強制振動:振動周波数と振幅および位相 (4) 上記理解の基に,振動問題の無い機械の設計における着眼点を考察する. (5) 多自由度系への導入として2自由度系の振動を理解する. (6) 振動の基礎を理解し,2自由度系に関する運動方程式を構築でき,(3)に示す諸特性が計算でき,物理的に発生する現象を理解できることを達成目標とする.
(JABEE学習・教育目標) 「国際工学プログラム」(C) ◎ (前提となる基礎知識) 運動力学,線形微分方程式等の基礎知識があることが望ましい. (習得後の展開) 機械振動学IIを受講するための基礎となるとともに,ECPIII等において振動問題を検討する上で役立てる.
- <授業計画>
- 1. さまざまな振動事例の紹介と振動の概念的理解
2. 1自由度系の振動現象と運動方程式 2.1 振動系にかかる力 2.2 自由振動 (固有振動数,減衰比,ダンパー) 2.3 強制振動 (力励振による振動,変位励振による振動,過渡応答と定常応答,振動絶縁) 2.4 1自由度系の運動方程式 3. 1自由度系振動の低減方法 4. 2自由度系の振動 4.1 振動モード 4.2 2自由度系の運動方程式 4.3 ダイナミックダンパー 5. 期末試験
- <成績評価方法及び水準>
- 期末試験において60点以上のものを合格とする.ただし,試験において得点が50点以上60点未満の者については別途課題に対するレポートの提出により,内容が単位認定相当と判断される場合,最終成績を60点とする.
- <教科書>
- 総説振動工学 監修:岩壺卓三(森北出版):予定
- <オフィスアワー>
- 八王子犬目校舎2-208室在室時はいつでも
- <学生へのメッセージ>
- 工学部出身の多くの技術者が振動は苦手というのを良く耳にしますが,そんなことはありません.振動現象と理屈を結びつけて理解できれば面白いものです.全ての機械装置において振動問題は避けて通れない課題です.ここでしっかり勉強して,振動問題を起こさない機械技術者になりましょう!
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