2008年度工学院大学 グローバルエンジニアリング学部機械創造工学科
リスクマネジメント(Risk Management)[1D15]
2単位 佐藤 雅明 非常勤講師
- <授業のねらい及び具体的な達成目標>
- 製品リスク、食品リスク、構造物リスク、自然災害リスク、環境リスク、医療リスク、プロジェクトリスク、企業リスク、ファミリーリスクなど現代社会には多くのリスクがある。
本講義では、前半は、「リスクとは何か」を理解することに重点を置き、リスクの概念、性質、要素について、いろいろな視点からアプローチして考察する。後半では、プロジェクトを成功に導くため、企業の業績を高めるため、組織の使命を達成するために実践されているリスクマネジメントの基本的なプロセスを学ぶ。 講義の進め方は、一般に活用されている技術や手法を体験しながら、多くの具体的な事例を取り上げ、議論をまじえながら理解を深める。 (JABEE学習・教育目標) 「国際工学プログラム」:A多面的な視点から考える能力の取得◎ D創造力の習得○ Fデザイン能力とマネジメント能力の習得○ (前提となる基礎知識と習得後の展開) 本科目履修の前提となる基礎知識は特にないが、基礎的な確率、統計を使うので理解できればよい。
- <授業計画>
- 1.「何がリスクか?」、「リスクとは何か」を学ぶ。
2.リスクの概念とリスクの性質 3.リスクの構成要素と確率をゲームで学ぶ。 4.統計を使ってリスクを発見する。 5.リスクマネジメントの基本的な概念 6.リスクマネジメント計画、リスク識別と技術(1) 7.リスク識別と技術(2) 8.リスク分析・評価(定性的分析) 9.リスク分析・評価(準定量的分析、定量的分析) 10.リスク対応とリスクの監視コントロール 11.リスクマネジメント事例研究(1) 12.リスクマネジメント事例研究(2) 13.リスクマネジメントの新しい動きと展望 14.定期試験
- <成績評価方法及び水準>
- 講義中のレポート(50%)、定期試験(50%)で評価し、合計で60点以上の者に単位を認める。
- <教科書>
- 教科書は特定しない。講義の際に資料を配付する。
- <参考書>
- 武井勲著「リスク理論」海文堂1983
Ralph L.Kliem, Irwin S.Ludin., Reducing Project Risk, 1997 John X.Wang, Marvin L.Roush著「リスク分析工学」丸善2003 その他については講義で紹介する。
- <オフィスアワー>
- 月曜日。講義終了直後は教室、その後は12階兼任講師控室。
- <学生へのメッセージ>
- リスクマネジメントは、統計学、心理学、経済学、社会学、経営学など多くの分野の知識を実際に活用する領域です。様々なリスクに適切に対応することは、エンジニアや起業家ばかりでなく一般の社会人、学生などあらゆる人たちに利益をもたらします。いろいろな実験と実際に起こった事例をもとに、リスクの概念とリスクマネジメントのプロセスを面白く学びます。
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