2008年度工学院大学 グローバルエンジニアリング学部機械創造工学科

熱力学II(Thermodynamics II)[4278]

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2単位
角田 敏一 非常勤講師

最終更新日 : 2009/11/04

<授業のねらい及び具体的な達成目標>
熱力学は、内燃機関、各種推進工学、燃焼学などの応用的な学問だけでなく、移動速度論、物性論、流体力学、化学反応論などの基本的な学問などの基礎となるものである。熱力学の第2法則、ガスサイクル、気液サイクル等について学ぶ。熱力学の第2法則の意味、エントロピーの意味とその利用、蒸気の取り扱いが拾得できたかを試験によって判断する。
(JABEE学習・教育目標)
「国際工学プログラム」:(C)基礎工学・専門工学知識の習得:◎
(前提となる基礎知識と習得後の展開)
「物理学II」の熱力学に関する知識と「数学I」、「数学II」の微分・積分に関する知識が必要である。拾得後は「工業熱力学演習II」、「エネルギーシステム」へと発展させて、動力の発生、エネルギー問題、環境問題に対する機械技術者としての素養の根幹を身につけることができる。ECPのテーマがエネルギーに関係する場合、そのプロジェクトを遂行するための必要な知識を得られる。

<授業計画>
第4章熱力学第2法則
4.1サイクルの効率
4.2熱力学の第2法則
4.3カルノーサイクル
4.4熱力学的温度
4.5クラジウスの積分
4.6エントロピー
4.7理想気体のエントロピー変化
4.8固体と液体のエントロピー変化
4.9エントロピーの原理
4.10エントロピーの工業的利用
第5章ガスサイクル
5.1オットーサイクル
5.2ディーゼルサイクル
5.3サバテサイクル
5.4ブレイトンサイクル
5.5スターリングサイクル
5.6エリクソンサイクル
5.7実サイクル
第6章燃焼ガス
6.1燃焼ガスの組成
6.2反応熱
6.3燃焼ガス温度
6.4化学平衡
6.5燃焼ガス組成と温度
第7章気体の流動
7.11次元定常流れの基礎式
7.2音速とマッハ数
7.3断熱流れ
7.4ノズル内の流れ
第8章気液サイクル
8.1純物質の性質
8.2蒸気の状態量
8.3蒸気の状態変化
8.4湿り空気
8.5基準サイクル

<成績評価方法及び水準>
原則として定期試験で最終成績を評価。60点以上のものに単位を認める。
「国際工学プログラム」の学習・教育目標(C)は、本科目およびこの目標に対応する卒業に必要な他の該当科目をすべて修得することにより達成される。

<教科書>
「工業熱力学、基礎編」、河野他監修、東京大学出版会

<参考書>
「機械技術社のための熱力学」熱力学教育研究会編(産業図書)

<オフィスアワー>
講義期間中の講義後の教室、または同一時間の八王子1号館1階非常勤講師室。

<学生へのメッセージ>
熱力学を理解するのは難しい。特に、熱力学IIは前期の基礎が理解できていないと困難になります。とにかく、例題の解答を覚えるまでトライして下さい。

 

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