2008年度工学院大学 グローバルエンジニアリング学部機械創造工学科

数学演習I(Exercises in Mathematics I)[5218]

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1単位
矢崎 敬人 講師  
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最終更新日 : 2009/11/04

<授業のねらい及び具体的な達成目標>
グローバルエンジニアリング学部の数学演習では、将来、技術者として開発・設計に携わる上で必要となる数学的知識(微分積分学の知識)の修得を主たる目的としている。ここでは数学を工学的問題解決のための道具として位置付けていることから、基本的な考え方の説明(必要最小限の証明を含む)と実際に問題を解くことに時間を費やす。厳密な数学的解説、細部にわたる証明は講義系科目の数学I、IIで十分学習されたい。授業では毎時間、演習問題を解き答案を提出してもらう。

(JABEE学習・教育目標)
「国際工学プログラム」
(C)基礎工学・専門工学知識の習得:◎
JABEE基準1の(1)の知識・能力:(c):◎

<授業計画>
1.[ガイダンス]微分積分とは何かについて学ぶ。高校数学・微分積分の復習。(微分積分の基本的な考え方を高校数学の範囲で十分理解すること。)演習問題1。
2.[関数と極限]独立変数と従属変数、開区間と閉区間など数学的用語の解説をしながら、さまざまな関数を図形的に表現する。また、関数の極限に関する考え方を学ぶ。(基本的な関数の性質と極限について理解すること。)演習問題2。
3.[微分法の基礎]微分係数・導関数の定義を行う。また、和、差、積、商及び合成関数など微分法の諸公式を紹介する。(微分係数を極限値として理解した上で微分法の諸公式が計算できること。)演習問題3。
4.[さまざまな関数の微分]指数関数・対数関数、三角関数・逆三角関数の微分法を学び、対数微分法についても紹介する。(基本的関数の微分が計算できること。)演習問題4。
5.[不定形の極限値]ロルの定理、平均値の定理、コーシーの平均値の定理を紹介した後、ロピタルの定理について学ぶ。(ロピタルの定理を用いて極限値の計算ができること。)演習問題5。
6.[テイラー展開・マクローリン展開1]テイラーの定理を解説しながら、テイラー展開及びマクローリン展開の考え方について学ぶ。(テイラー展開及びマクローリン展開を図形的にイメージできること。)演習問題6。
7.[テイラー展開・マクローリン展開2]テイラー展開及びマクローリン展開の実用性・利便性について紹介する。(基本的な関数のマクローリン展開が行えること。)演習問題7。
8.[積分法の基礎]微分と積分の関係並びに定積分、不定積分の考え方について学ぶ。また、初歩的な関数の不定積分について学ぶ。(初歩的な不定積分が行えること。)演習問題8。
9.[置換積分法]基本的な関数の不定積分を紹介するとともに、置換積分法について解説する。(置換積分法を用いて関数を積分できること。)演習問題9。
10.[部分積分法]部分積分法について解説する。(部分積分法を用いて関数を積分できること。)演習問題10。
11.[有理関数・無理関数の積分]部分分数分解を用いた有理関数の積分並びに無理関数の積分について解説する。(基礎的な有理関数・無理関数の積分が実行できること。)演習問題11。
12.[定積分]積分区間の意味を含む定積分のイメージ・考え方について学ぶ。(基礎的な定積分が実行できること。)演習問題12。
13.[広義積分]関数が積分区間内のある点で不連続になる場合の定積分の定義拡張について述べる。(簡単な広義積分が計算できること。)演習問題13。

<成績評価方法及び水準>
原則として、定期試験(中間試験、期末試験)のみで評価する。期末試験は、最終授業時間、補講、試験期間を用いて2回程度実施し、それらのうちの最高点を期末試験の得点として採用する。中間試験得点×40%+期末試験得点×60%を最終成績とする(授業中、模範解答を披露した学生にはプラスαの場合もある)。60点以上に単位を認める。なお、期末試験第1回までに合格点に達した者については、期末試験第2回(以降)の受験は任意とする。

<教科書>
石原繁・浅野重初(1997)『理工学系の基礎 微分積分 増補版』裳華房。

<参考書>
なし。

<オフィスアワー>
[前期]金曜2限の授業前後(八王子講師室)。木曜2限(新宿A-1167)。

上記日時以外でもメールで予約の上で面談可。メールアドレスは yasaki☆cc.kogakuin.ac.jp(スパム防止のために変形してある。「☆」を「@」に置き換えて用いること)。

<学生へのメッセージ>
数学演習Iで学ぶ内容は、全ての理工系科目の土台を形成するものです。内容を確実に理解し、問題を解けるようになってください。

 

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