2008年度工学院大学 第1部建築学科 建築学コース

建築の構造(Structure of Architecture)[5116]

試験情報を見る] [授業を振り返ってのコメント(学内限定)

2単位
山下 哲郎 准教授  
[ 教員業績  JP  EN ]

最終更新日 : 2009/11/04

<授業のねらい及び具体的な達成目標>
建物は自重、積載荷重、地震力、風圧、積雪荷重など様々な外力を受ける。特に日本は有数の地震国であり、台風、豪雪もある世界で最もシビアな外力が作用する地域のひとつである。ここでは、建物がこれらの外力にどう抵抗しどう壊れるのか、崩壊を防止するにはどうすればよいのかなど、後期の構造力学に進むための基本的な勉強を兼ね、建築構造の基礎を学ぶ。

<授業計画>
1.ガイダンス:ガイダンス、力と表現、工学と単位
2.自然と建物に加わる荷重:固定、積載、積雪、風、地震、その他の荷重と地域性
3.建物の骨組み:平面的・立体的バランス、三角と四角、アーチと吊り
4.地震や風と建物の揺れ:メカニズム、大きさなど簡単な動的な考え方
5.木と建築:木の基本的性質、在来、2*4、大断面、ハイブリッドなど
6.コンクリート+鉄の建築:RCの基本性質、ラーメン、壁、スラブなど
7.鉄の建築:鉄の性質、断面、組み立て、座屈、接合、SRCなど
8.特殊構造建築:立体トラス、吊り・膜、PS、混合
9.土と建物:土の基本性質、種類、沈下、液状化、杭、基礎
10.構造トピックス:近年の新しい建物と構造
11.強さと硬さ:応力、ひずみ、許容応力度、荷重と反力のつりあい
12.構造とコンピューター
13.免震構造と制振構造

<成績評価方法及び水準>
期末試験を実施し評価が60以上を合格とする。

<教科書>
プリントを配布。プリントに講義の解説を書き込むことでテキストが完成する。

<参考書>
「図説 建築構造のなりたち」:日本建築構造技術者協会編(彰国社)
「ビルはなぜ建っているのかなぜ壊れるか(現代人のための建築構造入門)」:望月重(文春新書)

<オフィスアワー>
新宿2514室(随時、メールにて予約)、八王子3301室(授業後、遠慮不要)

<学生へのメッセージ>
構造設計、施工、コンピューターによるシミュレーション、実験や新しい構造の研究開発など、建築構造は理論と実物が交差する創造的で面白い世界ですが、その基本は構造の動きと力の流れをイメージする力です。ここではなるだけ(全くではない)数式を使わず、図と言葉で構造の基礎を説明してみたいと思います。

 

このページの著作権は学校法人工学院大学が有しています。
Copyright(c)2008 Kogakuin University. All Rights Reserved.