2008年度工学院大学 第1部情報工学科

数値計算法II(Numerical Method II)[3B30]

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2単位
長嶋 秀世 非常勤講師

最終更新日 : 2009/11/04

<授業のねらい及び具体的な達成目標>
 この授業では微積分と線形計算の知識をもとに,工学的な問題を計算機により数値を求める数値計算法の様々な公式の導出,その基礎となる考え方,使用方法などの基礎知識について学習する。
 次に、具体的な達成目標を示す。
(1) ニュートンコーツ型およびガウス型積分公式型を理解し、それらを導出できること。(2) 数値積分公式の誤差を理解し、実際のデータを用いて速くてより正確なアルゴリズムを作ることができること。(3) 連立一次方程式の数値解法の基礎的な考え方を理解し、各種の行列算法のアルゴリズムを作ることができる。(4) 行列の反復解法の基礎理論と収束性を理解し、各手法を用いて実際の連立方程式の解を求めることができること。(5) 行列の悪条件を理解し、算法の不安定性を知り、正確な解を求めることができる。

<授業計画>
1. 数値積分法の概論。ニュートン・コーツ型の積分公式,台形公式。
2. シンプソンの公式。開いた形のニュートン・コーツ型の公式。
3. オイラー・マクローリンの積分公式。積分公式の誤差評価。
4. ガウス型の積分公式。ルジャンドル・ガウスの積分公式。
5. ラゲール・ガウスの積分公式ほか。ロンバーグ積分法。
6. 中間試験
7. 連立一次方程式の数値計算の必要性。クラメールの解法。消去法。ガウス・ジョルダン法。
8. 係数行列を分解する方法。クラウト法とコレスキー法。
9. 行列の反復解法の基礎理論と収束性。ヤコビ法,ガウス・ザイデル法。
10. ガウス・ジョルダン法による逆行列の解法。LU分解法による逆行列の計算法。行列の固有値
11. 行列の固有値の物理的意味。フレーム法。対照行列の固有値解法,ヤコビ法とその収束性。
12. LR法,QR法。行列の三重対角化。ギブンズ法,ハウスホルダー法。
13. 行列の悪条件。行列算法の解の不安定性
14. 数値積分法と行列算法の応用,まとめ。
15. 期末試験

<成績評価方法及び水準>
試験は100点満点で期末試験60%,中間試験40%の割合で、60点を以上を合格とする。また、出席率が70%を越えていない場合は不合格とする。

<教科書>
「数値計算法」長嶋秀世著(朝倉書店)、注意:出版社が変わりました。

<参考書>
「演習数値計算法」長嶋秀世著(槙書店)
「マイコンによる数値計算法」長嶋秀世,長嶋祐二共著(昭晃堂)
A First Course in Numerical Analysis (McGRAW-HILL) Anthony Ralston
Numerical Analysis (McGRAW-HILL) Francic Scheid

<オフィスアワー>
新宿(1214、水曜13時から17時まで)

<学生へのメッセージ>
数値計算法は情報工学の重要な基礎科目であるから、予習、復習を必ず行ってその週のうちに学習したことを理解すること。

<備考>
数値計算法に関するさらに詳しい情報は、下記のホームページアドレスを見てください。

<参考ホームページアドレス>
http://www.ns.kogakuin.ac.jp/~ct69111/

 

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