2008年度工学院大学 第1部電子工学科
○電子デバイス工学基礎I(Introduction to Electron Device Physics I)[6D01]
2単位 日野出 憲治 非常勤講師
- <授業のねらい及び具体的な達成目標>
- ・現代の「米」と呼ばれ、エレクトロニクス社会を支える半導体について基礎的な理解を得る。
・電子は特別な粒子であるため固体では「エネルギーバンド」という概念が役立つことを知る。 ・多数の電子が電界に応じた振る舞いをする結果として半導体の電気的動作が理解できることを知る。 ・PN接合の基本的動作を理解すること ・当たらずとも遠からずの判断ができるようになる(電子の気持ちがわかる)。 ・必要なときに詳細(具体的情報)を調べるための基礎力をつける。
- <授業計画>
- (1) イントロダクション(半導体デバイス=デジタル社会の機能単位)
(2) シリコン結晶の物理(半導体とは何か、何を調べれば分かるか) (3) キャリアの発生と消滅(エネルギーバンドの見方) (4) 真性半導体、不純物半導体(n型、p型)、多数キャリア 少数キャリア フェルミレベル (5) キャリアの移動(粒子のランダムウォーク、ミクロな描像) (6) 粒子の移動を表すマクロな式( 拡散とドリフト、マクロな描像) (7) 電流を表す式(マクロな式 場の考え方) (8) PN接合とは(拡散とドリフトのつりあい、フェルミレベル、ミクロな描像) (9) PN接合の定式化(マクロな描像) (10) PN接合の電流電圧特性(整流性が出てくるわけ) (11)バイアスによるPN接合内のキャリア分布の変化 (12) 半導体と金属の接合 仕事関数 電子親和力 (13) (14) 予備
- <成績評価方法及び水準>
- 毎回授業の最後に演習を行う。そこで提出してもらうレポートを概ね5段階に評価しそれを集計して最終成績とする。期末試験は実施しない予定である。
- <教科書>
- 特に定めないが参考書(1)(2)、特に(1)を中心に講義する。
- <参考書>
- (1)絵から学ぶ半導体デバイス工学 谷口 宇野 (昭晃堂)
(2)わかる電子物性 中澤 江良 (日新出版) (3)半導体工学 川邊潮 斎藤忠 (丸善)(製造プロセスが詳しい) (4)電子物性基礎 電気学会 (オーム社)
- <オフィスアワー>
- 授業終了後30分
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