2008年度工学院大学 第1部電気工学科

線形代数学II(Linear Algebra II)[3418]

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2単位
竹内 慎吾 准教授  
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最終更新日 : 2009/11/04

<授業のねらい及び具体的な達成目標>
科学の対象は、巨視的には有限個、微視的にはほとんど無限個のモノの集まりと言えます。「有限」に関する数学が線形代数学、「無限」に関する数学が微分積分学です。この二つを基礎とし数学の諸分野が発展し、それらが科学に応用されています。

線形代数学I・IIでは「有限」に関する数学である線形代数学を学びます。有限個のモノが成す「構造」を理解するための手段を習得することが目標です。具体的には、数ある構造の中でも最も基本的な「線形構造」を学びます。線形とは比例を一般化した概念です。モノとモノとの関係は大まかには線形関係とみなせる場合が多く、それらのデータを整理・算出する際に線形代数が有効です。

<授業計画>
写像としての行列について講義します。
高校の数学B・Cを含む内容です。

(前期、線形代数学Iに引き続き)
第1回 線形写像(線形写像は行列で表現できる)
第2回 像(像の次元は本質的なベクトルの個数(ランク))
第3回 核(核の次元は本質的でないベクトルの個数))
第4回 線形変換1(回転、相似、折り返し)
第5回 線形変換2(対称変換、直交変換)
第6回 対角化1(固有値・固有ベクトルの導入)
第7回 対角化2(続き)
第8回 応用1:2次形式(対称行列と直交行列の関係)
第9回 応用2:マルコフ連鎖(代表的な確率モデル)
第10回 線形変換3(エルミート変換、ユニタリー変換)
第11回 応用3:複素2次形式(エルミート行列とユニタリー行列の関係)
第12回 演習
第13回 演習
第14回 試験

<成績評価方法及び水準>
試験で100点満点中60点以上であれば合格とします。また50点以上59点以下であっても、自由提出課題(自習シート)への取り組みを評価して合格とすることがあります。試験の内容は授業で扱った問題(8割)と実力を試す応用問題(2割)からなる予定です。

<教科書>
特には指定しません。

<参考書>
齋藤寛靖「単位が取れる線形代数ノート」講談社
希望があれば本格的な参考書も紹介します。

<オフィスアワー>
ホームページの「スケジュール」を参照。

<学生へのメッセージ>
人間が考えたことなので、あなたにも理解できるはずです。

<備考>
この科目に関する詳細はホームページに掲載します。

<参考ホームページアドレス>
http://www.ns.kogakuin.ac.jp/~ft13048/

 

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