化学熱力学（Chemical Thermodynamics）[1C10]

＜授業のねらい及び具体的な達成目標＞

　物理化学１で学んだ化学熱力学の基礎を具体的な系に適用し、化学熱力学の基礎のより深い理解を目的とする。
　達成目標としては、(1)化学熱力学の基本法則、(2)相平衡、(3)溶液の性質、(4)化学平衡についての基本的な理解を目指す。

＜授業計画＞

1.　第1章　化学熱力学で何が解るか
　　　　1.1　この授業の目的
　　　　1.2　化学熱力学で解ること
2.　第2章　熱力学第1,第2法則
　　2.1　基礎の基礎の復習
　　　　2.2　可逆・不可逆過程による仕事
3.　　　2.3　等温過程と断熱過程
　　　　2.4　カルノー・サイクルと仕事効率
4.　　　2.5　エントロピー変化の求め方
　　　　2.6　特性関数と変化の方向
5.　第3章　相平衡
　　　　3.1　液体の蒸気圧と純物質の相平衡
　　　　3.2　相律
6.　　　3.3　２成分系の相平衡
7.　第4章　溶液の性質
　　　　4.1　溶液の濃度と部分モル量
　　　　4.2　理想溶液の性質
8.　　　4.3　理想溶液の分子論
9.　　　4.4　非理想溶液
10.　　 4.5　希薄溶液の束一的性質
11. 第5章　化学反応の熱力学
　　　　5.1　熱化学と標準生成熱
　　　　5.2　反応ギブズエネルギー
　　　　5.3　化学平衡と反応ギブズエネルギー
12.　　 5.4　酸・塩基平衡と酸化・還元
　　　　5.5　化学電池
13.　まとめ

＜成績評価方法及び水準＞

　期末試験の成績によって評価する。60点以上を合格とする。

＜教科書＞

　「基礎物理化学(第2版)」　妹尾学、寺町信哉、鳥羽山満、岩元和敏　共著、[共立出版]

＜参考書＞

　授業中に紹介する。

＜オフィスアワー＞

　月曜日　14:30-15:00, 新宿校舎12階講師室。

＜学生へのメッセージ＞

　化学を大学で学んだか専門学校レベルかの分かれ目は、物理化学の基本的コンセプトを知っているかどうかにあります。個々の問題を統一的体系的な視点から把握し、解決する態度，姿勢を身につけるこは、技術者として、また、市民として大切なことです。

このページの著作権は学校法人工学院大学が有しています。 Copyright(c)2008 Kogakuin University. All Rights Reserved.