2008年度工学院大学 第1部マテリアル科学科
生物学II(General Biology II)[6552]
2単位 鈴木 基文 非常勤講師
- <授業のねらい及び具体的な達成目標>
- ヒトのゲノム解読が終了して以来、ゲノム生物学という新しい分野が生まれると相俟って、バイオテクノロジーもゲノム工学に向かって発展している。このことを念頭におき、本授業では、生物の基本的生命現象の細胞機構および分子機構の基礎を理解することを目標にする。達成目標は以下のとおりである。(1)遺伝の本体である遺伝子について理解する。(2)生体の恒常性(免疫系、内分泌系、神経系)の基礎となるシグナル伝達系について理解する。(3)発生・再生について細胞および分子レベルで理解する。(4)生態学、保全生物学、進化学の基礎について理解する。(5)ゲノム生物学におけるゲノム解析の基礎について理解する。
- <授業計画>
- 1. [遺伝(1)] 遺伝子の複製機構について学ぶ。
2. [遺伝(2)] 遺伝子の転写、翻訳機構について学ぶ。 3. [遺伝(3)] 遺伝子の突然変異と修復機構について学ぶ。 4. [遺伝(4)] 遺伝子発現の調節機構について学ぶ。 5. [遺伝(5)] 遺伝子クローニングの原理について学ぶ。 6. [生体の恒常性(1)] 免疫系に関与する抗体や細胞について学ぶ。 7. [生体の恒常性(2)] 内分泌系の分子細胞学的機構について学ぶ。 8. [生体の恒常性(3)] 神経系の伝達機構について学ぶ。 9. [発生(1)] 個体発生の分子細胞学的機構について学ぶ。 10. [発生(2)] 形態分化および再生の分子細胞学的機構について学ぶ。 11. [生態および進化(1)] 生物の生態、種分化、進化論について学ぶ。 12. [生態および進化(2)] 生物の分類、多様性、保全について学ぶ。 13. [ゲノム生物学] ゲノム解析の基礎について学ぶ。 14. [定期試験]
- <成績評価方法及び水準>
- 理解度をみるための中間テスト(2回、答案は問題配布後、原則として2週間後に提出するものとする)および定期試験の結果を総合的(中間テスト3:定期試験7の割合)に評価し、60点以上の者に単位を認める。
- <教科書>
- 使用しない。プリントを配布する。
- <参考書>
- 「三訂版 新しい生物学」丸山工作著 (培風館)
「生命の化学と分子生物学」林利彦・水野一乗訳 (東京化学同人)
- <オフィスアワー>
- 質問は授業終了後、教室で。
- <学生へのメッセージ>
- 生物学に興味をもつための動機の一つとして、有名な科学者の伝記や科学の啓蒙書をぜひ読んでください。
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