2008年度工学院大学 第1部マテリアル科学科

科学倫理(Science Ethics)[5160]

試験情報を見る] [授業を振り返ってのコメント(学内限定)

2単位
瀬戸 昌之 非常勤講師

最終更新日 : 2009/11/04

<授業のねらい及び具体的な達成目標>
 人は社会に支えられ、社会は自然に支えられている。社会や自然環境が劣化している。劣化の原因と現状を理解し、劣化をとめかつ保全することが必要である。劣化をもたらす人間活動の背景に共通の現象がある。この現象は何であろうか。

<授業計画>
1.[ガイダンス]授業のねらいと具体的な目標を語り、「問うこと」の意味を考える。
2.[環境を考える視点]人、社会そして自然環境の関係を考える。
3.[何が問われているか]広くかつ長期的な視点から考える。
4.[自然環境のしくみとはたらき]地球、生物圏そして生態系の関係について。
5.[物質循環]自然は持続可能であったが都市は持続しない原因を考える。
6.[食料問題]なぜ飢餓が生じるのか。食料不足の実体は何か。
7.[水循環]洪水の防止と用水の確保について考える。
8.[水浄化]親水域をどのように創造するか。
9.[エネルギー政策]化石燃料の何が問題か。
10.[ごみ問題]日本のごみ処理−燃やして埋める−
11.[ごみ問題]ごみ問題の解決とこれを阻害するもの。
12.[入会地の悲劇]破壊の背景にある共通の現象を考える。
13.[持続可能な社会]多様で豊かな社会の条件を考える。

<成績評価方法及び水準>
 毎回の講義の後に数行の質問、コメント等を提出してもらい、合計30点とする。これと期末試験70点で評価する。これらの合計60点以上を合格とする。試験問題は1〜3題程度である。知識よりも考え方、自己の主張を問う。ノート、参考書等の持ち込みは不可。したがって、授業をよく聞き、教科書等を熟読して、試験を受けること。

<教科書>
環境学講義−環境対策の光と影−,瀬戸昌之,岩波(2002)を教科書とする。また,生態系−人間存在を支える生物システム−,瀬戸昌之,有斐閣(1992)を準教科書とする。

<オフィスアワー>
授業前後

<学生へのメッセージ>
知識はやがて劣化する。その集積よりも、知識を生む考え方が重要である。そのためには「問うこと」である。

 

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