2008年度工学院大学 第1部環境化学工学科

プロセス熱力学(Engineering Thermodynamics for Chemical Processing)[1159]

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2単位
中尾 真一 教授

最終更新日 : 2009/11/04

<授業のねらい及び具体的な達成目標>
 化学プロセスでは、いろいろな場所で大量のエネルギーが使われています。地球温暖化防止のためにCO2を減らす一番良い方法は、省エネルギーです。なぜなら一度出てしまったCO2を分離回収して減らすには、またエネルギーが必要ですし、お金もかかるからです。それに比べて化石燃料を使う量を10%減らせば、自動的にCO2が10%減ることになります。またエネルギーコストの節減にもつながります。プロセス熱力学を学ぶことによって、化学プロセスが必要とするエネルギーの計算方法を身につけ、そこから省エネルギーをはかるための方法を具体的に覚えることを目標とします。
プロセス熱力学は基礎熱力学の応用です。授業に出席するにあたってこれまで学んできた熱力学を復習しておいてください。
(JABEE学習・教育目標)
「環境化学工学プログラム」:(D)◎
JABEE基準1の(1)の知識・能力:(d)-(2)◎

<授業計画>
1.平衡と非平衡、可逆プロセスと不可逆プロセス
2.プロセスの加熱、冷却に必要なエネルギー
3.物質の状態変化とエネルギー
4.熱機関とエネルギー効率
5.低温から高温を作る−ヒートポンプの原理とエアコンのエネルギー効率
6.化学反応とエネルギー
7.化学反応の平衡とギブスのフリーエネルギー
   

<成績評価方法及び水準>
定期試験、レポート、出席率で最終成績を評価する。60点以上の者に単位を認める。

<教科書>

<参考書>
小島和夫:熱力学(培風館)

<オフィスアワー>
東京大学工学部化学システム工学科(工学部5号館711号室、直通03-5841-7326)
月、火、水、木、金(10:00〜17:00)
E-mail:maku@mvg.biglobe.ne.jp

<学生へのメッセージ>
熱力学は難しい、何の役に立つのかわからないという学生は多いかと思います。プロセス熱力学で熱力学を使いこなすテクニックを身につけましょう。

<備考>
自分で実際に計算してみないと熱力学は使えるようになりません。講義の中で計算演習をしますので、関数電卓を毎回持ってきてください。

 

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