2008年度工学院大学 第1部環境化学工学科

環境化学工学基礎論(Fundamentals in Environmental Chemical Engineering)[4111]

試験情報を見る] [授業を振り返ってのコメント(学内限定)

2単位
五十嵐 哲 教授  
[ 教員業績  JP  EN ]

最終更新日 : 2009/11/04

<授業のねらい及び具体的な達成目標>
環境問題を解決するには,その問題が起きる原因やメカニズムを定量的に明らかにしなければならない.地球温暖化を例にあげると,1 kgの化石燃料(石炭、石油、天然ガス)からどれほどの熱量と二酸化炭素が発生するかがわかると,どの燃料が地球温暖化に対する寄与が最も小さく,好ましいかがわかる.そのためには,それぞれの燃料に含まれる元素とその割合(組成),化学反応による物質量の変化(物質収支),化学反応によるエネルギー量の変化(エネルギー収支)などを知る必要がある.これらのことを理解するために,高校の化学IおよびIIで習った「物質の量」,「酸化還元反応」,「気体の性質」を基礎とした事柄を講義する.内容の理解を深めるために,計算を中心とする例題を説明した後に演習問題を解き,また小テストを行なうので,電卓を持参すること.
なお,1年生の小グループを対象として,各教員が学生生活の相談や環境化学工学の考え方についてのセミナーを2回実施する.

<授業計画>
1. 序論
2. 有効数字,単位と次元
3. 濃度の単位−物質の濃度の単位(質量/質量の形,体積/体積とmol/molの形),溶液の濃度
4. 新入生への環境化学工学セミナー(1)
5. その他の単位(規定度,共通成分の濃度,水の硬度,よく用いられる濃度の単位)
6. 理想気体の法則
7. 濃度の単位の復習
8. 中間試験
9. 新入生への環境化学工学セミナー(2)
10. 化学プロセス−化学物質の収支
11. 化学プロセスにおける物質収支−化学反応をともなわないプロセスの物質収支
12. 化学プロセスにおける物質収支−化学反応をともなうプロセスの物質収支
13. 化学プロセスの復習

<成績評価方法及び水準>
原則として中間試験と定期試験の点数をそれぞれ40 : 60の重みで最終成績を評価し、60点以上の者に単位を認める.

<教科書>
プリント配布.

<オフィスアワー>
授業終了後1時間.それ以外でもメールで約束の上,対応可.居室:12号館(総合工学研究棟)2階208室.
E-mail:igarashi@cc.kogakuin.ac.jp

<学生へのメッセージ>
1年で習う最初の専門必修科目です。この科目では、環境化学工学を学ぶ上で基礎となる考え方と計算の仕方を講義します。特に,復習を怠らないこと.授業がわからないときは,質問大歓迎.また,受験参考書で化学計算力を養ってください.

<参考ホームページアドレス>
http://www.ns.kogakuin.ac.jp/~wwb1019/

 

このページの著作権は学校法人工学院大学が有しています。
Copyright(c)2008 Kogakuin University. All Rights Reserved.