2008年度工学院大学 第1部応用化学科
固体触媒化学(Chemistry of Solid Catalyst)[4D18]
2単位 鈴鹿 輝男 非常勤講師
- <授業のねらい及び具体的な達成目標>
- 触媒は化学反応を効果的に進める(反応の促進、選択性の向上等)ために不可欠の物質であり、われわれの生活環境の中で幅広く利用されている。本講義では、工業的に使われている触媒を中心に、触媒の特徴、機能および触媒劣化について概論的に、平易に解説する。
以下に具体的な達成目標を示す。 (1)化学工業で使用されている触媒とプロセスの関連を習得すること、(2)触媒の代表的な物性のもつ意味を理解すること、(3)環境問題に対して触媒が果たしている役割を理解すること、(4)初歩的な英文文献の内容を理解すること。
- <授業計画>
- 1.[ガイダンス]触媒の化学工業での位置づけなど。
2.[触媒機能の発現]分子の吸着と活性化。化学工業および環境問題における触媒の役割。 3.[触媒反応プロセス]生産コストと触媒の寿命。工業触媒の調製と形状。反応器タイプ。 4.[石油精製用触媒1]石油精製プロセス、水素化精製(脱硫)。 5.[石油精製用触媒2]接触分解、改質反応に用いられる触媒とプロセスの変遷。 6.[無機化学工業用触媒]水素および合成ガスの製造。アンモニア製造触媒。 7.[石油化学用触媒]石油化学プロセスにおける触媒利用。 8.[高分子合成触媒]ポリエチレン、ポリプロピレンなどの製造用触媒と高分子物性。 9.[エネルギーと環境]エネルギー問題。省エネルギー技術。 10. [環境触媒および触媒の新しい応用分野]自動車排気ガス触媒、光触媒、燃料電池など。 11. [触媒設計と調製]触媒設計、評価方法、触媒の工業化。 12. [触媒劣化とその対策]触媒の劣化とその対策。固体触媒のキャラクタリゼーション 13. [持続可能性社会の実現に向けて]
- <成績評価方法及び水準>
- レポート(20点)と定期成績(80点)を評価し、60点以上の者に単位を認める。
- <教科書>
- 「新しい触媒化学 第2版」菊池英一他著(三共出版)
- <オフィスアワー>
- メールで約束の上、授業開始前に新宿キャンパス12階講師室で。
E-mail: gtsuzuka@ybb.ne.jp
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