2008年度工学院大学 第1部応用化学科

環境と化学物質(Environment and Chemical Substance)[4D17]

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2単位
土屋 悦輝 非常勤講師

最終更新日 : 2009/11/04

<授業のねらい及び具体的な達成目標>
化学物質が環境に負荷することにより、身近な生活から地球規模の環境へ影響を及ぼしている。その汚染の実態、人や生態系への影響、汚染対策を通じ、化学物質の環境への排出抑制の重要性を学び、あらゆる環境の保全の必要性を理解する

<授業計画>
1週.「化学物質と環境」の講義に関する概要、目的、時間割りなどのガイダンス、
  自然環境中の化学物質の存在と循環、有害化学物質による健康被害例の経緯など
2週.環境と化学物質トピックス-1 ダイオキシン類
  ダイオキシン類汚染の発生源、環境汚染の現状、生物への影響、環境保全対策など
3週.環境と化学物質トピックス-2 内分泌かく乱化学物質(環境ホルモン)
  内分泌かく乱化学物質の作用機構、環境中の挙動、生物への影響など最新の評価結果
4週.環境と化学物質トピックス-3 人及び動物用医薬品
   抗生物質など人や動物の治療用医薬品の環境中における動態及び現状と対策など
5週.水環境と化学物質-1 陸水域中の化学物質
  湖沼、河川などの表流水域での金属類、農薬などの化学物質による汚染と対策
6週.水環境と化学物質-2 地下水及び土壌中の化学物質
  揮発性有機化合物、金属類、有機砒素化合物などの地下水、土壌汚染とその対策
7週.水環境と化学物質-3 生活用水中の化学物質
  塩素処理副生成物、変異原性など飲料水の化学物質による汚染と安全対策
8週.大気環境と化学物質-1 地球温暖化問題
  地球温暖化の影響と京都議定書などの国際的な取組みなど最新の状況と問題
9週.大気環境と化学物質-2 オゾン層破壊物質、酸性雨など
  オゾン層破壊問題、一般大気汚染と対策
10週.大気環境と化学物質-3 室内環境中の化学物質
  ホルムアルデヒド等の化学物質とシックハウス症候群等健康影響と対策
11週.廃棄物と化学物質
  廃棄物の循環型社会構築による管理、POPs(残留有機化合物)の国際管理
12週.化学物質の環境管理
  有害化学物質の環境汚染リスク評価及びその管理手法、全体の講義のまとめ
13週.化学物質の環境分析
  JIS規格、ISO試験方法など大気、水域環境中の化学物質分析手法
14週.定期試験

<成績評価方法及び水準>
各講義時間に実施する小レポート30点、期末定期試験を70点とし、これにより評価して60点以上を合格とする。配布講義資料及び講義ノートの持込可。

<教科書>
授業ごとに講義資料を配布する。

<参考書>
環境白書 環境省 ぎょうせい出版 その他、授業中で紹介する。

<オフィスアワー>
授業開始前・終了後約15分間、新宿キャンパス12階講師室で面会可能。その他メールによる連絡も可。
e-mail: tsuchi@tcn-catv.ne.jp または、ytsuchiya@kankyo-kanri.co.jp

<学生へのメッセージ>
現在、化学物質が原因となり地球温暖化が顕在化して来ており、大きな問題となっている。環境汚染の影響は次世代へと続くものであり、環境保全は重要な課題となっている。この時期、環境問題を一度整理して理解するための良い機会となると考える。

<参考ホームページアドレス>
http://www.env.go.jp/ 環境省ホームページ

 

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