2008年度工学院大学 第1部応用化学科
△酵素化学(Enzyme Chemistry)[4C16]
2単位 辛 英哲 准教授 [ 教員業績 JP EN ]
- <授業のねらい及び具体的な達成目標>
- 酵素は代謝等の生体内の複雑な化学反応を円滑に行うため、生物が創出する天然の触媒である。この講義では触媒としての酵素の特性について解説する。酵素が特定の化学反応を効率よく進行させるための仕組みを、分子のレベルで理解する事を目指す。
達成目標:1)酵素−基質複合体の性質に基づく酵素の基質特異性や高い触媒効率の科学的基礎を理解する、2)各種の補助因子の必要性と役割について理解する、3)酵素活性の調節機構について理解する、4)酵素反応速度の解析法を理解し、定常状態からの解析から速度論的パラメーターを算出する方法を習得する、5)生体における酵素の分子進化について考察する。
- <授業計画>
- 以下の項目にしたがって講義するが、都合により変更することがある。
1. 触媒としての酵素 2. 酵素の分類 3. 酵素-基質複合体(1)基質結合部位の構造と基質特異性 4. 酵素-基質複合体(2)基質結合部位の構造と反応特異性 5. 酵素反応の機構(1)トリプシン、キモトリプシン 6. 酵素反応の機構(2)リゾチーム、グルコアミラーゼ 7. 酵素反応の補助因子 8. 酵素活性の阻害 9. 酵素活性の調節機構 10. 酵素反応速度の解析 11. RNA酵素とその意義 12. 生体における酵素の分子進化 13. まとめ
- <成績評価方法及び水準>
- 定期試験と授業中の演習問題の結果で最終成績を評価、60点以上のものに単位を認める。
- <教科書>
- ヴォート 「基礎生化学」(東京化学同人、第2版)
- <オフィスアワー>
- 事前にメール等で知らせてください。
[ bt13211@ns.kogakuin.ac.jp ]
- <学生へのメッセージ>
- 毎回出席する事。講義内容への質問等は気軽にして下さい。
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