2008年度工学院大学 第1部国際基礎工学科
制御工学(Control Engineering)[3B29]
2単位 石井 千春 准教授
- <授業のねらい及び具体的な達成目標>
- 本講義では,制御系設計ソフトウェアScilab/Scicosを用いた演習を通して,古典制御理論の基礎を理解することを目標とする.具体的には,以下の項目を習得することを目指す.
(1)フィードバック制御の必要性とPID制御 (2)ラプラス変換を用いた微分方程式の解法 (3)伝達関数の求め方とブロック線図の意味 (4)周波数応答とボード線図の描き方 (5) フィードバック系の安定判別 (6) 古典制御理論に基づく時間応答シミュレーション
(JABEE学習・教育目標) 「国際工学プログラム」 (C)基礎工学・専門工学知識の習得:◎ (D)創造力の習得:◎ (F)デザイン能力とマネジメント能力の習得:○ JABEE基準1の(1)の知識・能力:(d)の(1):◎ JABEE基準1の(1)の知識・能力:(d)の(2):◎ JABEE基準1の(1)の知識・能力:(e):○
(前提となる基礎知識と習得後の展開) 本科目を履修する前に,「数学IV」および「数学演習IV」を習得しておくことが望ましい.本科目で修得した知識は,「システムエンジニアリングII」,「機械振動学I・II」,「ロボティックスI・II」などの科目を履修に役立つ.
- <授業計画>
- 1.システム制御エンジニアの技術者倫理1
2.Scilabの利用方法
3.Scicosの利用方法
4.フィードバック制御の基礎 (何故,フィードバック制御が必要か?)
5.PID制御 (PID動作の性質)
6.ラプラス変換,ラプラス逆変換 (ラプラス変換の定義,および性質)
7.ラプラス変換による微分方程式の解法(初期値問題) (ラプラス変換による初期値問題の解法)
8.伝達関数とブロック線図
9.システムの時間応答
10.周波数応答 (伝達関数のゲインと位相)
11.ボード線図の描き方
12.フィードバック系の安定性 (ラウスの安定判別法とナイキストの安定判別法)
13.課題演習 (直流モータのサーボ制御)
- <成績評価方法及び水準>
- 筆記試験,PCを用いた実技試験,授業中に課す演習レポート,最終課題レポートにより総合的に評価し,合計点60点以上を合格とする.
「国際工学プログラム」の学習・教育目標(C),(D),(F) は,本科目およびこの目標に対応する卒業に必要な他の該当科目をすべて習得することにより達成される.
- <教科書>
- 「Scilabで学ぶシステム制御の基礎」橋本洋志,石井千春 他著(オーム社)
- <参考書>
- 「Scilab/Scicosで学ぶシミュレーションの基礎」橋本洋志,石井千春 著(オーム社)
- <オフィスアワー>
- 火曜日:新宿校舎A1666室 17:00-18:30
木曜日:八王子犬目校舎2号館106号室 13:10-18:00 上記時間外でも随時質問を受け付けます.メールでの質問も可. メールアドレス: at13031@ns.kogakuin.ac.jp
- <学生へのメッセージ>
- 基礎工学・専門工学の知識,創造力,デザイン能力,マネジメント能力と,多岐にわたる能力を習得する科目であるので,授業には必ず毎回出席し,課題のレポートも必ず提出すること.
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