2008年度工学院大学 第1部機械システム工学科

経済学入門(Introduction to Economics)[4D09]

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2単位
石井 穣 非常勤講師

最終更新日 : 2009/11/04

<授業のねらい及び具体的な達成目標>
最近、経済の不確実性が増大しているという言葉をよく耳にする。市場経済の先行きに対する不安が増大している今、成長・分配・雇用といった経済の仕組み、そこで必要とされる政策的対応について考えてみるのも悪くはないだろう。本講義では、経済学史上の主要な人物たちの見解を通じて、その理解への手がかりを得ることにしたい。彼らの学説から、市場経済の成り立ち、および政府の役割について、さまざまな見解がありうることを説明したいと思う。

<授業計画>
1. 重商主義における政策思想
2. A.スミス(1) 分業論と賃金論
3. A.スミス(2) 政府の基本的役割
4. D.リカードウ 利潤率低下傾向
5. T.R.マルサス 人口の原理
6. K.マルクス(1) 剰余価値論と分配論
7. K.マルクス(2) 資本蓄積論
8. L.ワルラス(1) 一般均衡論の概要
9. L.ワルラス(2) 純粋経済学から社会経済学へ
10. J.M.ケインズ(1) 有効需要の原理
11. J.M.ケインズ(2) 財政・金融政策と投資の社会化
12. ケインズ主義的政策への批判

<成績評価方法及び水準>
期末試験を実施し、60点以上の者に単位を認める。言うまでもないが、期末試験は毎回授業に出席していることを前提に行われる。節目ごとに小テストを実施し、その結果が最終評価に加点される。

<教科書>
特に指定しない。

<参考書>
授業中に適宜紹介する。

<オフィスアワー>
講義終了後の教室、もしくは講師控え室にて。

<学生へのメッセージ>
経済学といえば、多くの人がアダム・スミスを思い浮かべるかもしれない。だが、その後の経済学の歴史を見るならば、彼に代表される市場への楽観的な見通しのみが語られていたわけではないことがわかるだろう。市場や資本主義について、様々な理論的角度から比較考察したい人にはぜひ聴講してもらいたい。

 

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