2008年度工学院大学 第1部機械システム工学科
現代制御工学(Modern Control Engineering)[4B12]
2単位 岡 雄三 准教授 [ 教員業績 JP EN ]
- <授業のねらい及び具体的な達成目標>
- 現代制御理論の基礎を確実に理解することを目指す。数学的基礎として線形代数学を復習し,自動制御との関連も十分認識したい。その上で現代制御理論を支える基本概念を把握できる授業にしたい。古典制御と現代制御の関連を意識でき、状態フィードバックやオブザーバの概念を理解できるようにすることが目標である。
(JABEE 機械システム基礎工学プログラムの学習・教育目標)<D−2(システム工学)>:◎,<C−1(基礎科学)>:〇 (JABEE 基本キーワード) <数学系>,<古典制御>,<現代制御> (JABEE 個別キーワード) <代数学>,<伝達関数>,<状態方程式>,<可制御・可観測>, <状態フィードバック>,<オブザーバ> (前提となる基礎知識と修得後の展開)本科目を履修する前に「数学I」,「数学II」,「線形代数学I」,「線形代数学II」,「微分方程式論」,「制御工学I」を履修しておくこと。また、この授業の内容は、4年次での卒論で関係することも考えられる。
- <授業計画>
- 1. 古典制御と現代制御の対比
2. 線形代数学復習(ベクトル,行列の性質,固有値,固有ベクトル 行列の対角化,ケーリーハミルトン の定理) 3. システムの状態方程式表現の導出 4. ブロック線図と状態変数線図の関連性 5. 可制御性と可観測性の定義 6. 可制御性と可観測性の基本定理その1(証明) 7. 可制御性と可観測性の基本定理その2(証明続き) 8. 中間試験 9. 可制御標準形と可観測標準形 10. 状態フィードバック 11. 最適制御 12. 状態観測器(オブザーバ) 13. 期末試験
- <成績評価方法及び水準>
- (1)中間試験(40%),(2)期末試験(60%)
「機械システム基礎工学プログラム」の学習・教育目標D−2(システム工学),C−1(基礎科学)は、『上記の2回の試験での成績の和が60点以上で合格とする』 という評価基準を満たせば達成される。
- <教科書>
- 使用しない。講義ノートによる。
- <参考書>
- 「システム制御の講義と演習」中溝高好,小林伸明共著(日新出版)
- <オフィスアワー>
- 質問があれば授業のあと教室で対応する。直接、1714号室でも質問等の相談を、毎週水曜日の午後6時から6時30分まで受け付ける。それ以外ではメールで質疑応答する。メールアドレスは at21661@ccs.kogakuin.ac.jp である。
- <学生へのメッセージ>
- この授業は,数学の知識(線形代数学と微分方程式)を必要とすることと抽象的に考えられる能力が大切である。1,2年生での学習をきちんとやっておくことが重要である。
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