2008年度工学院大学 第1部機械システム工学科

流体力学(Fluid Mechanics)[2B05]

試験情報を見る] [授業を振り返ってのコメント(学内限定)

2単位
廣木 富士男 教授  
[ 教員業績  JP  EN ]

最終更新日 : 2009/11/04

<授業のねらい及び具体的な達成目標>
川の流れ、街や森を吹く風、ポンプや送風機による水や空気の輸送など、我々の周りには流れや流体現象、流体を扱うものが随所に見られる。では、流体とはどの様な性質を持ち、それを扱うにはどの様な事柄を理解する必要があるのであろうか?この教科では、流体の基本的な性質とそれを取り扱う基本式を理解し、それを十分に活用できることを目的とする。以下に、具体的な目標を示す。
(1)流体とは何か?その特性値と単位を理解し自由に使えること。(2)水圧、気圧など圧力を理解し、自由に使えること。(3)流速や流量の概念とその計測法を理解し、それを計算できること。(4)ベルヌーイの定理を理解し、それを応用できること。(5)粘性力、慣性力、レイノルズ数の意味を理解すること。(6)連続の式、運動方程式を理解すること。
(JABEE機械システム基礎工学プログラムの学習・教育目標)D-1: ◎
(JABEE 基本キーワード)流体力学
(JABEE 個別キーワード)流体の物性、静圧と動圧、ベルヌーイの定理、層流と乱流
(前提となる基礎知識と習得後の展開)本科目を履修する前に「数学I」、「同II」、「物理学I」、「同II」、「工業力学演習I」、「同II」を履修しておくこと。また、本科目の内容は「環境熱流体工学」、「環境制御工学」、「航空宇宙工学」などの専門科目だけでなく、卒業論文でも関係する研究が多々ある。

<授業計画>
1)ガイダンス、流体とは?流体力学の応用、単位と物性値について学ぶ。 演習問題(1)
2)流体の物性値(2)。 圧力など物性値、及び、静水圧、パスカルの原理を理解する。 演習問題(2)
3)流体静力学(1)。U字管マノメータの原理を学び理解する。     演習問題(3)
4)流体静力学(2)。示差マノメータ、傾斜マノメータについて理解する。演習問題(4)
5)流体静力学(3)。壁面にかかる圧力、圧力中心について理解する。  演習問題(5)
6)浮力。流体中の物体に働く浮力、アルキメデスの原理を理解する。   演習問題(6)
7)中間テスト。1)〜6)までに学んだ事柄の理解度を確認し、後半の授業に役立てるため、テストを行なう。
8)質量保存、エネルギーの保存。ベルヌーイの式について学び、理解する。 演習問題(7)
9)流速、流量の測定法。オリフィス、ノズル、ピトー管の測定原理を学び理解する。 演習問題(8)
10)壁面に衝突する流れ。噴流により壁面に作用する力を学び理解する。 演習問題(9)
11)粘性流体の力学。粘性、粘性流体の運動方程式について学び理解する。演習問題(10)
12)層流と乱流、レイノルズ数。層流と乱流の性質、レイノルズ数の意味を理解する。演習問題(11)
13)期末テスト。 8)〜12)までに学んだ事柄の理解度を確認するためテストを行なう。

<成績評価方法及び水準>
(1)中間テスト(30%) (2)期末テスト(40%)、演習問題(30%)の割合で評価し、総合点が60点以上の者を合格とする。なお、授業を4回以上欠席した者は原則として、不可とする。
「機械システム基礎工学プログラム」の学習・教育目標D-3は上記の基準を満たせば、達成される。

<教科書>
「詳解 水力学」 今木清康著 理工学社

<参考書>
特になし

<オフィスアワー>
原則として火曜日16時から18時をオフィスアワーとするが、授業終了時に調整をする。
また、メールでも対応する。E-mail at94296@ns.kogakuin.ac.jp

<学生へのメッセージ>
毎週の授業の最後の15分程度を演習時間とし、その日に学んだ事柄に関連した問題を解いてもらうので、授業に遅刻することなく出席し、しっかりと学ぶこと。

 

このページの著作権は学校法人工学院大学が有しています。
Copyright(c)2008 Kogakuin University. All Rights Reserved.