2008年度工学院大学 第1部機械システム工学科

情報処理概論及演習(Fundamental Information Processing and Exercise)[3409]

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3単位
飛松 敬二郎 准教授  
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最終更新日 : 2009/11/04

<授業のねらい及び具体的な達成目標>
情報処理に関する基礎的な事項を講義と演習で学ぶ.
前期はコンピュータの歴史やハードウェアとソフトウェアの概論,アプリケーションソフトウェアによる日本語とデータの扱い方およびコンピュータ通信等を学び、併せて,情報の正しい取扱い及び情報倫理について学ぶ。後期はVisual Basic言語(VB)によるプログラミングを学ぶ。

情報倫理に関するe-learning教材がこの科目の受講者のために次のURLに用意されています。
https://inavi.ns.kogakuin.ac.jp/coursenavig/service
受講者はこのCampusmate/CourseNavigにログイン後、オンライン学習申込の一覧からこのクラスの科目を選択して学習申込を行います。その後、講義の一覧から情報倫理の教材で学習します。この授業の受講者は、このe-learning教材で学習後、教材に用意されているテストを実施してください。それにより情報倫理の知識が理解できているかどうかが担当教員によって確認されます。

具体的な達成目標は,計算機利用の基礎および情報倫理の習得である。併せて,プログラミングの基礎の習得を目指す。

(JABEE学習・教育目標)
 「機械工学エネルギ・デザインプログラム」:(C) ○ (D)◎

(JABEEキーワード)
 「機械工学エネルギ・デザインプログラム」:
計算機利用の基礎プログラム言語数値計算ネットワークシミュレーション,、CAD,CAM,CAE

(前提となる基礎知識と習得後の展開)
 本科目は、計算機利用の基礎を学ぶ科目であり、大学レベルの特に前提となる基礎知識は必要としない。本科目の修得後は,「プログラム演習」、「応用プログラム演習」などのより専門的な科目を履修することができる.

<授業計画>
前期--------------------
計算機利用の基礎
1. 本科目のガイダンスとコンピュータのハードウェア及びソフトウェアの基本構成の説明,キーボード及びマウスの操作法と周辺機器の使い方の演習。
(コンピュータと周辺機器などのハードウェア,ソフトウェアの役割がわかること,キー入力,マウス操作ができること。)
2. Windowsシステムにおけるファイル操作法。
(ドライブの意味を理解し,ファイルの移動ができること。)

ネットワーク
3. パソコンによる電子メールの演習。
(電子メールを送受信し,内容を確認できること。)
4. パソコンによる情報の検索と利用。
(検索エンジンの種類や使用方法、情報の検証方法、ネットワークにおける情報発信時の情報の取扱を理解すること。)
5. HTML記述によるホームページの作成。
(ホームページを作成する手順を理解すること。)

計算機利用の基礎
6. 日本語ワードプロセッサーとしてMicrosoft Wordを使用した文書の作成と編集の演習。
(文章の体裁を整え,印刷ができること。)
7. 前回の続き。
8. 表計算ソフトウェアとしてMicrosoft Excelを使用した数値データ処理法の演習。
(データの編集ができ,そのグラフを作成できること。)
9. 前回の続き。
10. プレゼンテーション用ソフトウェアとしてMicrosoft Power Pointを使用した発表資料の作成。
(グラフや文章を貼り付けて,プレゼンテーション用の資料が作成できること。)
11. LaTeXの基礎的演習と課題の作成1
12. LaTeXの課題2

CAD,CAM.CAE
13. AutoCAD を用いた機械系製図の演習。
(CADの操作法を中心に基礎的演習)
14. AutoCAD を用いた機械系製図の演習。
(CADの初歩を体験すること。)

15. 期末試験(前期)

後期------------------
プログラム言語
16. Visual Basicのプログラミング環境について学習する。
(Subプロシージャ, プログラムの記述方法(字下げ, コメント, 空行), エラーとデバッグについて学習する。)
17. 変数の概念を学習して,数値演算子,文字列演算子,MsgBox関数,InputBox関数などの
VBプログラミングの基本的要素について学習する。
(四則演算のプログラムの作成を通じて体験的に学習する。変数の宣言方法、データタイプの種類についても学ぶ。)
18. 条件により実行順序を変える条件判断について学ぶ。
(論理型,論理演算,If構文,Select Case構文について理解すること。)
19. 繰り返し構文について学ぶ。
(For Next構文,Do Loop構文を中心に繰り返しの技法を理解すること。)
20. SubプロシジャとFunctionプロシジャについて学習する。
(一つのプログラムを幾つかのコンポーネントに分けて,それぞれに役割分担させる考え方,複数のプロシージャによってプログラムを作成する例を扱う。SubプロシージャとFunctionプロシージャの違いについても学習する。)
21. プロシージャ間のインターフェース,データ授受の方法について学ぶ。
(変数や定数の有効範囲,つまりスコープの考え方,引数によるデータ授受の手法、By Reference と By Value の違いなどについて正しく理解すること。)
22. 手続きが自分自身を呼ぶ再帰的呼び出しを学ぶ。
(再帰的呼び出しの意味を理解すること。)
23. 配列型データ,テキストデータの取り扱いを学ぶ。
(配列の意味を理解すること。)
24. エクセルのワークシートとのデータ交換について学ぶ。
(エクセルのワークシートとのデータ交換ができること。数値演算関数を使用できること。)


数値計算
25. f(x)=0の数値解法1
(2分法によって方程式を数値的に解くプログラムを作成すること。)
26. f(x)=0の数値解法2
(Newton法によって方程式を数値的に解くプログラムを作成すること。)
27. 定積分の数値計算によって求める。
(台形公式に基づくプログラムを作成すること。)

シミュレーション
28. モンテカルロ法による円周率算出の数値シミュレーションを学ぶ。
(乱数を使った簡単な数値シミュレーションを理解すること。)
29. 自由課題のもと,プログラミング。
(自ら,簡単なプログラムが作成できること。)

30. 期末試験(後期)

<成績評価方法及び水準>
単位取得のために授業には出席、参加して、全課題を提出することが必要です。
前期および後期の授業中に課される毎時間の課題の点数に,機械系学科共通で
2回の定期試験(前期:情報処理全般の基礎及び情報倫理より出題、後期:プログラミング
に関する出題)の点数を総合して成績評価を行い、総合評価点60点以上を合格とします。
おおむね、試験を6、授業中に行う課題を4の割合で評価します。

<教科書>
前期:「情報処理の基礎と演習 第2版」工学院大学情報基礎教育運営委員会編(共立出版)
後期:「Excel環境におけるVisual Basicプログラミング 第2版」加藤潔 著(共立出版)

<参考書>
特に定めない。

<オフィスアワー>
水曜3時限15-010情報科学研究教育センター準備室
それ以外の時間はメール(ct10519@ns.kogakuin.ac.jp)で確認を取ってください.

<学生へのメッセージ>
情報処理は機械工学だけでなく,生活全般にまで広く浸透しています.情報処理の基礎を学ぶことにより,情報化社会に対応できる知識、技能、マナーを身に付けて下さい.この情報処理の基礎を学ぶことが,これからの他の科目を学ぶ上で重要であり,卒論に着手するまでにしっかりと基礎を学んでください.

 

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