2008年度工学院大学 第1部機械工学科 エコエネルギーコース

システム工学(Systems Engineering)[3B71]

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2単位
八戸 英夫 准教授  
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最終更新日 : 2009/11/04

<授業のねらい及び具体的な達成目標>
システム的な考え方は,産官学のあらゆる分野で重要である.まず,システムの基本概念とモデル化の方法について述べ,システムの分析と評価,さらに最適化の方法について学び,それが実社会でどのように応用されているかについて講義する.具体的な達成目標は,以下の通りである.
(1)システム的な考え方を理解し,応用できること
(2)システムの形態に応じたモデルが作成できること
(3)システムの最適化の考え方を理解し,基本的な最適化問題の解法を習得すること
(4)代表的な確率分布を理解すること
(5)待ち行列理論を理解し,不規則変動を伴うシステム分析ができること
(6)信頼性の意味を理解し,システム設計への応用力を身につけること
(7)実際の生産・管理システムにおけるシステム工学の役割を理解できること
(JABEE学習・教育目標)「機械工学エネルギー・デザインプログラム」:(A)○(D)◎(E)○(F)○
(JABEEキーワード)「機械工学エネルギー・デザインプログラム」:微分積分(1.5),確率統計(3.0),システム工学(10.5),信頼性(3.0)

<授業計画>
1. システム的考え方―システムとは何か,システム的考え方の必要性とその方法について学ぶ.
2.歴史と実例―システム工学の技術史と共にロケット開発,物流/輸送システムや生産・管理システムへの適用例について学ぶ.
3. システム工学の役割―大規模複雑システムの開発にシステム工学が不可欠である理由を学び,システム工学の役割を考える.
4. モデルの基礎概念―モデルの分類とその役割について学ぶ.
5. 決定論的モデル―静的線形モデル,動的線形モデルの紹介と,そのモデル化と解法を学ぶ.
6. 静的非線形モデル,動的非線形モデルの紹介とモデルの作り方,解法について学ぶ.
7. 不確実な現象と確率―システムの諸特性を調べるには確率的考察が不可欠で,概念を学ぶ.
8. 確率分布―代表的な離散分布と連続分布を学ぶ.
9. 確率論的モデル―代表的モデルの紹介と応用例について述べる.
10. 簡単な待ち行列モデルを取り上げ,そのモデル化と解法を学ぶ.
11. 様々な待ち行列モデルの紹介とその応用例について述べる.
12. システムの信頼性I―信頼性の概念と尺度について学ぶ.
13. システムの信頼性II― 故障のパターン,信頼度関数について学ぶ.

<成績評価方法及び水準>
定期試験が60点以上の者に単位を認める.ただし,正当な理由なく,出席状況やレポート提出状況などが悪いときは減点対象となることがある.
「機械工学エネルギー・デザインプログラム」の学習・教育目標(A),(D),(E),(F)は上記の評価基準を満たせば,達成される.

<教科書>
特に指定しない.
※講義ノートが教科書となります

<参考書>
「システム工学」中村義作編著(オーム社)
「システム工学」近藤次郎著(丸善)
※講義に出席していれば必ずしも購入の必要はない.

<オフィスアワー>
水曜日3時限目の授業終了後20分間,八王子キャンパス講師室にて

<学生へのメッセージ>
 これからの機械系技術者にとってシステム工学の知識は必要不可欠です.さらに,将来どのような業種,職種に就いてもシステム的な考え方とシステム工学の各種手法が役に立ちます.なお,高校や大学1年次に習った数学の復習が重要です.

 

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