2008年度工学院大学 第1部機械工学科 エコエネルギーコース

日本経済論(Japanese Economy)[4C08]

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2単位
石井 穣 非常勤講師

最終更新日 : 2009/11/04

<授業のねらい及び具体的な達成目標>
もはや「一流」ではないとのコメントや、いまだ続く格差問題などに見られるように、日本経済はいま多くなお多くの問題に直面している。このような現況は、戦後日本経済の歴史上にあることを忘れるべきではない。戦後経済の歩みについては、高度経済成長の達成に多くの関心が集まるが、同時に多くのひずみを生じさせてきたことも確かである。本講義では戦後日本経済における経済政策と経済発展との関連、その中での労働のあり方を中心とした、国民生活の変容について考えてゆきたい。

<授業計画>
1. 第二次大戦末期の日本経済
2. 占領政策と経済の民主化(1954-54)
3. 生産の復興と労働運動
4. 経済・貿易政策の転換(1955-64)
5. 重化学工業化と日本的労使関係
6. 資本自由化と投資の大型化(1964-71)
7. 財政出動および能力主義管理
8. ドル・ショックと石油危機(1971-79)
9. 輸出主導の景気回復
10. 財政再建の試みと挫折 臨調と行革(1980-91)
11. プラザ合意と経済のバブル化
12. バブル崩壊と長期不況(1991-2000)

<成績評価方法及び水準>
期末試験を実施し、60点以上の者に単位を認める。言うまでもないが、期末試験は毎回授業に出席していることを前提に行われる。節目ごとに小テストを実施し、その結果が最終評価に加点される。

<教科書>
特に指定しない。

<参考書>
授業中に適宜紹介する。

<オフィスアワー>
講義終了後の教室、もしくは講師控え室にて。

<学生へのメッセージ>
今日起こっている出来事を理解する一つの方法は、歴史的経緯に学ぶことであろう。戦後経済といえば高度成長と所得増加が注目されがちだが、その裏側で進んだ労使関係の変化からは、今日の問題の一端が見えてくるだろう。また経済成長と経済政策という点では、経済学入門と関連があることも指摘しておきたい。

 

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