2008年度工学院大学 第1部機械工学科

機械工学基礎演習(Engineering Exercise of Fundamentals of Mechanical)[3404]

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1単位
立野 昌義 教授  
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杉井 康彦 准教授

最終更新日 : 2009/11/04

<授業のねらい及び具体的な達成目標>
新入生に機械工学全般のイメージを把握させ,大学における学習の目的・動機づけを行う。スターリングエンジン模型を用いたもの作りを通じて,様々な専門科目の役割について検討する.グループでの作業を通じて,グループ全体の目標達成のために各人が果たすべき役割を考えるなどマネージメントについても考える.これらの学習により自ら学ぶ習慣を身につけ,大学での4年間を有意義なものになるように各自の進捗にあった指導を行う.これらをとおして,機械エンジニアとしての第一歩が確実に踏み出せるように,また,これからの大学4年間で機械工学を学ぶ目的意識をしっかり持てるように導く.

具体的な達成目標は以下のとおりである.
(1) 機械エンジニアの一員としての自覚,目的意識を持たせる.
(2) 機械設計の概念,ものづくりに関する基礎知識を身につける.
(3) 技術者倫理を学ぶことにより技術者としての自覚,責任を芽生えさせ,かつ地球的視点でものごとを捉えることの大切さを理解させる.
(4) 工作・演習をとおしてコミュニケーション能力,創造力,デザイン能力を養う.

(JABEE学習・教育目標)
「機械工学エネルギー・デザインプログラム」:(A)〇,(B)〇,(C)〇,(D)〇,(E)◎,(F)○

(JABEEキーワード)
「機械工学エネルギー・デザインプログラム」:<単位と標準>(1.5),<不確かさと精度>(1.5),<機械設計>(1.0),<組立>(3.0),<熱機器>(0.2),<エネルギーの形態と変換>(0.2),<マイクロナノ加工>(0.5),<医療/福祉/バイオ機器>(0.5),<材料試験法>(0.3),<加工機械>(0.3),<内燃機関>(0.3)

(前提となる基礎知識と習得後の展開)
 本科目は,機械工学への導入科目であり,とくに前提となる科目はない.習得後,すべての科目と関連する.
 本科目習得のためには,工学全般やものづくり等に対する好奇心が大切である.また,高校レベルの数学,物理学についてひととおり理解していることが望ましい.本科目で培われた知識や好奇心は後の授業科目の習得に役立つだけでなく,機械エンジニアとしての大切な素養となる.

<授業計画>
1.[ガイダンス](大学全体の紹介・クラブ活動やアルバイトを含めた学生生活全般
機械工学科の構成,研究室などの説明.(単位:卒業条件等)

2.[履修指導]機械工学科における各科目のつながり,位置づけなどを説明する.

3.[研究室見学]テクノ・クリエーションセンター,実験室の見学(機械工学科の研究設備紹介)

4.[総合研究所見学(SMBC見学)] クリーンルームや半導体製造装置などの最先端設備の見学

5.[ものづくり] スターリングエンジン(原理と作り方についての説明・実習)

6.[ものづくり] スターリングエンジン(実習)

7.[ものづくり] スターリングエンジン(実習及び性能評価コンテスト)

8.[工学の基礎] 工学や技術についての基本的な考えかたについて学習する.

9.[専門講座] ねじ,ばね,歯車,ベアリングなどの機械要素について学習する.それらを統合化した機械などを紹介する.

10.[専門講座]機械が壊れないための基本的考え方や機械設計に必要な材料の強さについて学習する.機械設計の考え方について説明する.

11.[日本語教育] 報告書の書き方を通じて,科学コミュニケーションについて学習する.

12.[科学技術史] ノーベル賞受賞業績をとおして,科学や技術の進歩について学習する.

13.[技術者倫理] 技術に携わる者が,それぞれの局面でどう判断し行動すべきか,担当教員の体験を交え検討する.

14.[オリエンテーションキャンプ] スチューデントスキル.キャリア講座.衝撃吸収実験.

<成績評価方法及び水準>
<成績評価方法及び水準>
成績評価は,ものづくり等の演習80%、レポート20%で行い,合格点は60点以上とする.
演習への積極的な参加態度も評価の対象とします.
レポート課題(以下は例です.これ以外のレポート課題が出る場合もあります)
(例1)熱機関とスターリングエンジンの仕組み
(例2)身近にある機械を構成する部品と機能
レポートの課題は,機械の役割・意義や機械技術に関する内容で,機械工学を学んでいくうえで基本的なことがらを対象とします.演習では,機械工学にかかわる技術が社会や環境に及ぼす影響および技術者倫理についてのレポート作成やそれに基づいた発表を行います.
「機械工学エネルギー・デザインプログラム」の学習・教育目標(A)(B)(C)(D)(E)(F)は,上記の評価基準を満たせば達成される.

<教科書>
特になし

<参考書>
"クルマはかくして作られる""超クルマはかくして作られる" 福野礼一郎著 (二玄社)
"技術とは何か"   大輪武司著 (オーム社)

<オフィスアワー>
<オフィスアワー>
水曜日 17:00-18:00 八王子校舎八号館2−254室
上記以外の時間帯の場合,メールで確認してから来てください.
at11831@ns.kogakuin.ac.jp

<学生へのメッセージ>
機械工学基礎演習では,将来どんな技術者になりたいか,そのためにはどんなことを勉強すればいいのかということを考える場にしたいと思います.知識として何かを覚えるのではなく,自分の進むべき方向を決めるために,いろいろなもの作りに挑戦してみてください.

<備考>
演習科目ですので,必ず毎回参加し,レポートを提出してください.

 

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