2006年度工学院大学 教職課程科目
△道徳教育の研究(Study of Moral Education)[9336]
2単位 浜野 兼一 非常勤講師
- <授業のねらい及び具体的な達成目標>
- 教職教養として道徳教育の理念や歴史、道徳の時間の指導計画等について学ぶ。道徳教育の今日的な課題とは何かを考えてゆく。思想史、学校における道徳教育の歴史をみながら、現代の道徳教育について考えてゆきたい。
具体的な達成目標は以下の通り。 1)道徳教育の在り方について、学習を進めながら自分の考えをまとめ記述出来るようになる。理念的な内容について、自分の問題として意識し自分の言葉で表現する手段を身につける。 2)学校における道徳教育に関して、歴史的な問題が大きく関わっていることに気づきつつ、現代の課題を考えてゆくという視点を持つ。 3)「全面主義」「特設主義」など、基本的な概念の理解をする。 4)「道徳の時間」の私案を作成する。
- <授業計画>
- 1.[導入] 学校における道徳教育の状況等を紹介しながら、導入的講義を行う。
2.[「道徳」とはなにか] 道徳観の多様性、学校教育での「道徳」のとらえ方等から道徳の本質を考える。 3.[日本における道徳観] 日本における道徳観の変遷をたどりながらその特徴について考えてみる。 4.[文化と道徳] 日本の「同調文化」を参考に、比較文化的な視点から道徳の種々相について考える。 5.[戦前の道徳教育 1] 学校における道徳教育の歴史をたどる。近代化と道徳教育 6.[戦前の道徳教育 2] (続) 教育勅語発布後の道徳教育 7.[戦後の道徳教育 1] (続) 戦後初期の道徳教育 8.[戦後の道徳教育 2] (続) 「道徳の時間」特設以降の道徳教育 9.[道徳教育の基本方針と全体構造] 学校での道徳教育の実践的目標・内容等について触れてゆく。 10.[道徳教育の指導計画] 全体計画、年間指導計画、「道徳の時間」の指導計画等、事例をとりあげる。 11.[道徳教育の事例] 事例の紹介を中心に、指導原理や評価等について触れる。 12.[道徳教育の課題] 道徳教育の今日的課題、学校の道徳教育の在り方について検討する。 13.[まとめと課題学習] 全体のまとめ 課題の実施
- <成績評価方法及び水準>
- 試験(70%)、授業時の小レポート(20%) 、出席状況(10%)の割合で総合評価し、60点以上を合格とする。
- <教科書>
- 「新道徳教育の研究」 橋本太朗他編著 酒井書店
- <参考書>
- 授業時に指示する。
- <オフィスアワー>
- 授業前15分:場所は新宿キャンパス12階講師室。
- <学生へのメッセージ>
- 道徳教育のあり方を考えてゆくのがテーマとなってゆきます。それぞれに自分の考えをまとめていってほしいと思いますが、思想や哲学的な本にもこの機会に触れて欲しいと思います。「そういった方面はまったくの苦手、敬遠します」と「少しは、いやせめて一冊くらいは見てみるか」では、大きな違いです。
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