2006年度工学院大学 第2部建築学科
内外装材料(Finishing Materials)[3652]
2単位 杉本 賢司 非常勤講師
- <授業のねらい及び具体的な達成目標>
- 建築材料を知ることにより、構造力学の限界がどこにあるのか、建物の耐久年数がどれほど見込めるかなどの基礎を掌握する。一級建築士の構造の学科においても建築材料の問題が半分を占めることから、構造力学が苦手な学生にとっては建築材料をマスターすることは大きな意義がある。
- <授業計画>
- 授業は材料別に解説を行ってゆく。石材においては加工方法や取り付け工事方法、工法としては乾式工法で必要な固定部分のディテールと力の流れをおさえ地震時の層間変位の考え方を述べる。木材については森にあるときには60%の水分、伐採後に30%、建材として使うときには13%になる。水分の含有量が材料の特性を支配する理由をのべる。ガラスにおいては、ロッキングとスウェーのふたつの固定方法を解説し、ガラスの寸法によってどちらを選択すればいいのかガラスとサッシまわりの力の流れを示す。また、超高層ビルにおける風荷重をうけるときの気密性や圧力差について設計の基礎をわかりやすく解説するものとする。こうして書く材料の特徴と問題点を掌握した後、授業の後半は事例を中心に解説をする。世界文化遺産のブルーモスクのイズニックタイルのブルーがどのような使われ方と朝日の受け方をするのか、ロンシャン教会が第二次世界大戦で瓦礫となった建材を再利用してつくられたローコスト建築を追及したこと、アンコールワットのラテライトが数百年をかけて強度をましてゆくメカニズムなどを説明することにより建築に対する独自の評価ができるように授業をすすめる。
- <成績評価方法及び水準>
- 試験を実施して成績を判定する。また、昨年度はアスベストについて学生にグループを組んで文献を調査してもらいアスベストに関する知見を深めてもらった。レポートは基本的には1回行い、グループで作成してもらうことを基本とする。
- <教科書>
- 講義は黒板とパワーポイントを用いて解説をしてゆく。日本実業出版の「建築材料がわかる事典」
- <参考書>
- 日本実業出版「塗料と塗装のしくみ」などを推薦する
- <オフィスアワー>
- 後期の午後6時からの講義時間で実施する。講義の内容は基礎だけでなく実戦でも役立つ考え方を習得してもらうことを基本としている。
- <学生へのメッセージ>
- 人間は60兆個の細胞からできており、2年ごとに細胞が新しくいれかわり60回で医学的な限界に達する。建物の寿命や特徴を知ることは建築の原則であり、応用範囲も広い。これから石油も45年で枯渇することから耐久性の高い素材でよいものをつくる建物の設計が時代からも求められている。
- <参考ホームページアドレス>
- http://www.taisei.co.jp/kaiteki/index.html 筆者の朝日新聞連載記事掲載
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