2006年度工学院大学 情報学部コンピュータ科学科
△世界の社会思想(Social Ideas in the Western World)[1313]
2単位 荒川 敏彦 非常勤講師
- <授業のねらい及び具体的な達成目標>
- わたしたちは、いやおうなく、この「近代社会」の中で生きていかねばなりません。たしかな社会認識は、社会に飲み込まれないために、つまり自分の人生のために必要なことなのです。しかし、社会を認識するには、認識のための道具が必要です。講義では、学生のみなさんが社会認識の「視点」と「方法」を自らのものとすることを、第一の目的とします。
今年度は、「近代社会」をもっとも深く洞察した思想家のひとりであるマックス・ヴェーバーの思想について検討します。ヴェーバーの思想からは、その鋭い分析内容だけでなく、分析装置や分析方法を豊富に学ぶことができるからです。最終的には、学生のみなさんが、ヴェーバーを参照軸としながら、自分自身で日本社会に対する独善的ではない認識を得る道を開くことが目標です。
(3限のこの授業は、とくに近代ヨーロッパおよびアメリカ社会について、キリスト教との関わりから考える手がかりを与えてくれるでしょう。それらは、21世紀もなお問題を投げかけていることは言うまでもありません。)
- <授業計画>
- 前半の数回では、社会思想入門を兼ねて、指定教科書に沿ってヴェーバーの思想のポイントを概観します。後半では、そのポイントを踏まえながら、具体的な歴史社会分析を検討します。この授業では、ヴェーバーの代表作であるだけでなく、社会思想上の最重要書でもある『プロテスタンティズムの倫理と資本主義の精神』が題材です。近代人のせわしない強迫的な「生き方」が、どのように形成されたのかを考える大きな手がかりが、ここにあります。
第1回〜第4回 ヴェーバーの思想のポイント 第5回〜第7回 資本主義の「精神」 第8回〜第12回 禁欲的プロテスタンティズム 第13回 まとめ
- <成績評価方法及び水準>
- (1)授業にきちんと出席した者に対し、学期末に筆記試験を行う。
(2)適宜、授業中に小レポートを書いてもらう。 (1)と(2)を総合して、60点以上の者に単位を認める。 成績評価方法および水準の詳細については第一回目の授業時に説明するので、必ず出席すること。
- <教科書>
- 牧野雅彦『マックス・ウェーバー入門』(平凡社新書)
- <参考書>
- マックス・ヴェーバー『プロテスタンティズムの倫理と資本主義の精神』(岩波文庫)
山之内靖『マックス・ヴェーバー入門』(岩波新書) 折原浩『ヴェーバー学の未来』(未来社)
- <オフィスアワー>
- 授業終了後に教室で。
- <学生へのメッセージ>
- 大学生でいるうちに〈社会を認識する〉という重要な課題に一度は取り組んでおきたい、という方を歓迎します。また、ときどき映像を用いて、ヨーロッパの文化事情について理解を深めてもらいます。
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