2006年度工学院大学 第1部電気工学科
電動力応用(Applied Electromotive Power Engineering)[5B08]
2単位 曽根 悟 教授 [ 教員業績 JP EN ]
- <授業のねらい及び具体的な達成目標>
- 単なる動力ではなく、質の高い有用な動力にするという観点から、交通システムなど身近なものを対象に、制御の問題や環境・安全問題などとも絡めて、広義の動力分野への電気応用の考え方の基礎を学ぶ。なお、もう一つの重要分野であるロボット工学関係は、他の専門講義との関係で概要の説明に止める。この講義を取ることによって電気機器で学んだモータという要素と,制御工学で学んだ制御理論とが具体的な応用問題を通じて結合し,良いシステムを構築することの意義や評価,システム設計の基本の理解が確実なものになる。次の年度に電気システムデザインを取ればシステム設計はより身近なものになる。
- <授業計画>
- 第 1週 1. 概要
この講義の目的,全体の授業計画と内容の概要を説明して,受講の心構えを持ってもらう 第 2週 2. 電動力の発生と制御 本質的には復習に過ぎないが,これに対するしっかりした知識が必要なので確認の意味で行う 第 3週 3. モータの種類と特性 これまで個別に学習した内容を統一的に理解することで,モータ全般の理解を深める 第 4週 4. 機械系の制御:位置・トルク(力)・速度の検出と制御 機械系の制御を電気的に行うことの基礎をその目的・意義と手法の両方から学ぶ 第 5週 5.1制御用電力変換技術の概要 (1)半導体電力変換と電気機械との関係 第 6週 5.2制御用電力変換技術の概要 (2)整流器とインバータ それらの特性 第5, 6週を通じてモータ制御用のパワーエレクトロニクスに関する理解を深める 第 7週 6.1輸送への応用 (1)概要と鉄道車両の古典的制御 第 8週 6.2輸送への応用 (2)電気鉄道車両の近代的制御 第 9週 6.3輸送への応用 (3)電気鉄道システム(電力供給と列車群の制御) 第10週 6.4輸送への応用 (4)リニアモータの応用 第11週 6.5輸送への応用 (5)エレベータ・各種の新交通システム・電気自動車 第 7〜11週を通じて,代表的なモータ応用の分野である各種の輸送の特性との関連で, モータの適切な選択や制御の重要性を学ぶとともに,応用に対する考え方を学んで, 他の分野に対しても対応 できる能力を身につける 第12週 7.1その他の応用 (1)産業応用(産業用ロボットを含む) 第13週 7.2その他の応用 (2)小型モータ(マイクロマシンを含む)とその応用 雑学的にはなるが,輸送以外の応用分野を広く浅く紹介して,この分野への学術的興味を 広げてもらう 第14週 定期試験
- <成績評価方法及び水準>
- 学期末試験による。試験は,記憶ではなく理解力と応用力を試す出題をする。具体的な応用に対する基本的選択などができれば,後は必要に応じて自ら調べて対処できるはずであるから,そのような身に付いた応用に関する能力をチェックする。従って,参考書などの持ち込みを認める。
- <教科書>
- 「最新電気鉄道工学」(電気学会 電気鉄道教育調査専門委員会編著 コロナ社)
電気鉄道に興味を持つ諸君には購入を勧めるが無くても差し支えない。
- <参考書>
- 「新しい鉄道システム」(曽根 悟,新オーム文庫、オーム社)
この本は既に絶版になっているから入手しにくい。見たい人は個別に連絡すること 「電気鉄道・電気機器研究室年報 2005年度版」 研究分野や研究内容に興味を持つ諸君には差し上げるから,研究室(A2376室)に取りに来ること 「電気応用(改訂版)」(電気学会)
- <オフィスアワー>
- 特に設けないが,教授室(A-2376)の前に表示してある週間予定表を参考に,できれば事前にメール (sone@cc.kogakuin.ac.jp)等で予約を取って訪ねてほしい。急ぎの場合には随時応じる。
- <学生へのメッセージ>
- 応用系の,基礎ではない科目であるから試験は何でも持ちこみ可で行う。これは出席し,かつ内容を理解することを求めていることを意味する。「持ちこみ可」は理解を伴わない暗記を排除するねらいであり,「勉強しなくても単位が取れる」こととは正反対である。
この講義では出欠のチェックもしないし,単位を落とした場合の救済もしない。 この分野を「面白い」と思ってもらうことが目的である。後は必要になったときに自分から勉強ができるだけの実力やセンスが身につけば良いと考えている。
- <参考ホームページアドレス>
- http://www.ns.kogakuin.ac.jp/~wwc1040/
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