2006年度工学院大学 第1部マテリアル科学科

比較政治論(Comparative Politics)[4463]

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2単位
小野  一 助教授  
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最終更新日 : 2006/05/30

<授業のねらい及び具体的な達成目標>
先進諸国の選挙制度の比較論的考察を通して、現代政治の問題状況を理論的・実証的に分析する。本講義における具体的な達成目標は以下のとおり。
 (1)選挙制度のの一般的特性をふまえつつ、各国の選挙制度と政治状況についての概略的理解を得る。
 (2)現代政治の問題状況を知悉し、比較論的方法を用いて論理的に考察する。
 (3)授業で学んだ知見を日本政治の分析に応用し、現在進行しつつある政界再編成の意味を読み解く眼を養う。
 (4)社会科学の学修の基本である、分析力、論理的思考力、表現力を養う。

<授業計画>
1.イントロダクション
  ・選挙制度により異なる政党システム
  ・多くは併用制、二大政党制は世界の主流ではない
2.先進5ヵ国における選挙制度と政治の概要
  ・イギリス、アメリカ、ドイツ、イタリア、韓国
3.現代政治の問題状況(論点)
  ・小選挙区制は、政権交代ある安定した政治をもたらすか?
   −−「小選挙区制の実験室」イタリアの例もふまえながら
  ・階級社会から中産階級社会へ?
   −−イギリスとアメリカの二大政党制の比較から
  ・「右と左」の政治的対抗軸の相対化と新しい価値観の伸張
   −−ドイツにおける緑の党の登場を中心に
  ・政党支持の低下は、政治不信の現れか?
  ・メディア選挙とポピュリズム
   −−アメリカ、ドイツ、イタリアなどの問題状況から
4.日本政治の再編成を読み解く
  ・特異なシステムとしての一党優位政党制のゆくえ
  ・「大きな政府」と新自由主義の相克の中で
   −−オルタナーティブはないのか?
  ・日本型ポピュリズムをめぐる考察
5.期末試験

<成績評価方法及び水準>
授業期間中に小レポートを適宜実施する。最終的な成績は学期末の教場試験を主たる評価基準とし、平常点を含む総合評価において60点以上を獲得した場合に合格とする。詳細は初回講義時に説明する。

<教科書>
教科書は指定しないが、「参考書」の欄を参照すること。

<参考書>
森脇俊雅他編『新版 比較・選挙政治』(ミネルヴァ書房、2004)。その他の参考書は講義中に指示する。

<オフィスアワー>
八王子校舎1号館314号室:木曜日5時限目(前期)、木曜日昼休み(後期)
新宿校舎27階2744号室:水曜日17〜18時(後期は19時30分以降も可)
上記以外にも、事前に協議の上で研究室来訪の日時を予約することができる。休暇中は必ず事前に予約した上で来室すること。

<学生へのメッセージ>
 政治改革は待ったなしなのに、それがなかなか進展しないことへの苛立ち。見通しのきかない状況への不安感と、結局誰がやっても変わらないよというあきらめ感。そうした中で、政治的無関心がはびこったり、見せかけだけの安易な解決に世論が動員される、という危険が私たちの社会にはあります。
 この授業では、前期開講の「政治システム論」の内容もふまえながらも、選挙制度を軸とした国際比較という切り口により、現代政治の問題状況に迫ります。政治学の授業を通じて学生諸君に期待することは、権力や情報を独占する者の操り人形に堕することなく、理性的で批判的な思考態度を身につけて欲しい、ということです。

 

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