2006年度工学院大学 第1部国際基礎工学科

科学と宗教(Science and Religion)[4B11]

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2単位
田口 博子 非常勤講師

最終更新日 : 2006/05/30

<授業のねらい及び具体的な達成目標>
科学と宗教−科学と宗教における「偶然」と「必然」について− 
 ある出来事が我が身に降りかかった場合、古来宗教はそこに「神の摂理」や「因果」、あるいは「運命」といったものを読み取ってきました。
 ジャック・モノーの著作「偶然と必然」(1970)では、現代生物学の立場から、生物における「偶然」と「必然」が考察されています。いわく、生命現象は物理・化学の法則に基づいており、生物のもつ「合目的性」は遺伝情報の複製と偶然の間違いの結果として、生物という分子機構がもつことになった属性にしか過ぎない。それゆえ、被造物の偶然性を超越した創造神たる神や、人間と宇宙の歴史を統べる永遠の法則という思想は否定されます。
 授業では「摂理」や「因果」、あるいは「霊魂」といった宗教思想と対比させながら、「偶然と必然」を読み進めたいと思っています。また、宇宙には目的はなく、神も存在しないとすれば、いったい何を拠り所として新しい倫理を築くことができるのか。また、それはいかなるものなのか、というモノーの提起した問題を考察したいと思っています。

<授業計画>
1導入
2「偶然と必然」について
3宗教における「偶然」と「必然」の解釈
 1)アニミズム
 2)旧約聖書と新約聖書における生命観
 3)アンリ・ベルグソンの「創造的進化」
 4)仏教におけるカルマの問題
 5)ストア派における宿命の問題
 6)聖書における摂理(神、自然、救済の問題)
 7)霊魂について
4結論

<成績評価方法及び水準>
 小レポートの提出(4回程度)と年度末のレポート(3000字程度)を基に採点を行う予定です。配点の比重は、1(小レポート):2(年度末のレポート)で、双方を総合して60点以上を合格とします。

<参考書>
ジャック・モノー「偶然と必然」(みすず書房)。
随時プリントを配布し、その他の参考書を指示します。

<オフィスアワー>
木曜日2時限終了後30分ぐらい(2限の教室か、非常勤講師控室)。

 

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