2006年度工学院大学 第1部機械工学科 メカノデザインコース
ガスタービン(Gasturbine)[2B71]
2単位 小西 奎二 非常勤講師
- <授業のねらい及び具体的な達成目標>
- 航空用ジェットエンジンを含めてガスタ−ビンは比較的新しい原動機であるが,燃料の多用性,連続燃焼による排気対策および回転の滑らかさなどの優位性から,ピストンエンジンを遙かに凌ぐ大型は基より,今まで不得手だった小型のコ・ジェネレション分野にまで今後ますます発展が期待されている.ガスタ−ビン全般について基礎的な事項をなるべく分かり易くお話して行きたい.これまで学んできた熱力学や流体力学などを融合して,原動機としてのガスタ−ビン全体について,基礎的な事項が理解できるようになってほしい.
(JABEE学習・教育目標) 「機械工学エネルギー・デザインプログラム」:(D)〇および(F)◎ (JABEEキーワード) 「機械工学エネルギー・デザインプログラム」: 質量と運動量の保存,熱力学の第二法則,状態方程式,気体の流動,ガスサイクル,翼と翼列,熱交換器,速度三角形,燃焼器 (前提となる基礎知識と習得後の展開) 本科目を履修する前に,熱力学,流体力学および内燃機関の修得が望ましい.本科目修得後は熱機関をベースにして動力・エネルギー問題に対する総合した見識の持てる素養が得られる.
- <授業計画>
- 1 ガスタービンの概説,歴史,機能,用途による分類と特徴などガスタ−ビン全般
エネルギー保存則(熱力学の第一法則とベルヌーイの式),熱力学の第二法則,絶対 仕事と工業仕事,状態方程式,容積型機関と速度型機関など熱力学と熱機関の基礎 2 ガスサイクル,ブレイトンサイクル,再生ガスタ−ビンサイクル,サイクル構成要素, 可・不可逆ガスタービンサイクル,理論熱効率など種々のガスタ−ビンサイクルを学ぶ 3 ガスの一次元流れ,一般エネルギー式,等エントロピー変化,全圧・静圧,全温度・静温度, 全エンタルピー,ノズル内の流れなど気体の流動 について学ぶ.演習1 4 圧縮機:軸流圧縮機と遠心圧縮機,圧縮機の種類と得失,軸流圧縮機の構造,翼と翼列, 圧縮機の仕事と効率,性能曲線,速度三角形,段の仕事,全・静圧上昇,反動度など 5 タービン:軸流タービンとラジアルタービン,種類,構造,得失,仕事と効率 性能曲線,速度三角形,段の仕事,全・静圧上昇,反動度などタ−ビンの性能について学ぶ 6 ジェットエンジン:種類と得失,ジェットエンジンサイクルと効率,ノズルとデフューザ 性能計算例,速度三角形,タービン仕事などジェットエンジンについて学ぶ.演習2 7 タービン翼の冷却:タービン入口温度の変遷と翼冷却の必要性,各種翼の冷却法と得失,他の付 属機器等:熱交換器,軸受けとシール,減速システム,バランシング,材料と加工など 8 燃焼器:燃焼器の種類と構造,燃料と燃料システム,燃焼反応,温度および熱計測,燃料の微粒 化と着火,火炎の安定性,燃焼ガスの希釈,燃焼室の冷却など燃焼器全体について学ぶ 9 ガスタ−ビンの応用:コンバインドサイクルおよびガスタービンによるコ・ジェネレーション システムを通してガスタ−ビンの利用について学ぶ 10 過給機の種類,性能と評価,機関との適合等など排気タービンおよびマイクロガスタービンに よる分散型発電などガスタービンに関する最近の話題および動向などトピックス的なものを学ぶ 11 期末試練
- <成績評価方法及び水準>
- 「機械工学エネルギー・デザインプログラム」:成績は,1)期末試験を約60%,2)授業中の演習問題の結果を約40%で計算する.60点以上を合格とし,50〜59点の者は追加レポートの提出を課し,総合評点が60点以上を合格点とする.1)および2)は「機械工学エネルギー・デザインプログラム」の学習・教育目標(D)および(F)にそれぞれ対応する.
- <教科書>
- 随時プリントの配布を基本とする.購入するとすれば参考書1)がよい.
- <参考書>
- 1) 「ガスタ−ビンエンジン」谷田好道他(朝倉書店)
2) 「ガスタ−ビンの基礎と実際」三輪光砂(成山堂書店).その他随時授業の中で紹介する.
- <オフィスアワー>
- 授業終了後,または質問等はE-mailでも可.〔kkonish@cc.tmit.ac.jp〕
- <学生へのメッセージ>
- 熱力学および流体力学などの復習を期待します.環境問題を踏まえて,これから動力を得るために重要な位置づけとなる科目です。卒業研究や就職活動と重なりますが,積極的に受講してほしい.
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