2006年度工学院大学 第1部機械工学科 エコエネルギーコース

流れ学III(Fluid Flow III)[3B01]

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2単位
飯田 雅宣 非常勤講師

最終更新日 : 2006/05/30

<授業のねらい及び具体的な達成目標>
 粘性のない理想化された流体である理想流体は,数学的取り扱いが容易になるため,流れの基本的な理解に大いに役立つものである。また,実際の工学上の問題の解決にも有用な場面が少なくない。流れ学IIIでは,<理想流体の力学>,特に2次元非圧縮ポテンシャル流れを中心に,その基本事項を学んでいく。
 本科目の達成目標は以下の通りである。(1)理想流体の仮定を適用できる条件を理解する。(2)速度ポテンシャル,流れ関数の概念を理解する。(3)複素速度ポテンシャルを理解し,代表的な2次元ポテンシャル流れを解析する。(4)<翼>などの物体に働く力を求める。(6)理想流体中の<渦>について理解し,<渦>糸の運動を解析する。
(JABEE学習・教育目標)
 「機械工学エネルギー・デザインプログラム」: (D)◎
(JABEEキーワード)
 「機械工学エネルギー・デザインプログラム」:エネルギー保存則(ベルヌーイの式),質量と運動量の保存,相似則,理想流体の力学,各種流れの抵抗,粘性流体の力学,翼,渦
(前提となる基礎知識と習得後の展開)
 本科目を履修する前に,数学として「数学I・II」などの微分積分学,「複素関数論」,「ベクトル解析」を,物理学として「工業力学及演習I・II」などの質点・剛体の力学,「流れ学I及演習」,「流れ学II」を習得しておく必要がある。本科目の修得後は,シミュレーションなどのさらに高度な流れの解析やタービンなどの具体的な流体機械の設計に進むことができる。

<授業計画>
1. 流体の基礎方程式1
  (流れ場の未知量,数学的準備,<質量と運動量の保存>)
2. 流体の基礎方程式2 ,<理想流体の力学>と<粘性流体の力学>
  (オイラーの式,境界条件,<相似則>,レイノルズ数,境界層)
3. 非圧縮ポテンシャル流れ
  (<渦>度,循環,渦なし流れ,速度ポテンシャル,ラプラスの式)
4. <エネルギー保存則>(<ベルヌーイの式>),2次元ポテンシャル流れ
  (<ベルヌーイの式>,流れ関数)
5. 複素速度ポテンシャル,代表的な2次元ポテンシャル流れ1
  (複素関数,複素速度ポテンシャル,一様流,角を回る流れ)
6. 代表的な2次元ポテンシャル流れ2
  (わき出しと吸い込み,<渦>糸,2重わき出し)
7. 代表的な2次元ポテンシャル流れ3
  (円柱まわりの流れ)
8. 物体に働く力,<各種流れの抵抗>
  (抵抗,揚力,ダランベールのパラドックス,クッタ・ジューコフスキーの定理)
9. 等角写像の応用1
  (等角写像法,ジューコフスキー変換)
10. 等角写像の応用2
  (平板<翼>を過ぎる流れ,<翼>を過ぎる流れ)
11. 3次元ポテンシャル流れ
  (球のまわりの流れ)
12. <渦>運動1
  (<渦>線,<渦>管,<渦>糸,<渦>定理)
13. <渦>運動2
  (<渦>糸の運動,<渦>層)

<成績評価方法及び水準>
総合評点は、期末試験結果を約70%、授業中の小テストの結果(約3回を予定)を約30%の比重で計算する。総合評点が60点以上を合格とする。ただし、総合評点が60点未満であっても、期末定期試験が60点以上の場合は合格(60点)とする。成績は「機械工学エネルギー・デザインプログラム」の学習・教育目標(D)に対応する。

<参考書>
「流体力学(1)」大橋秀雄著(コロナ社),「流体力学(前編)」今井功著(裳華房)

<オフィスアワー>
授業終了後30分間程度,講義室または新宿キャンパス12階講師室で。

<学生へのメッセージ>
流体力学の古典であるポテンシャル流れの理論では,これまで学習した微積分などの数学的知識を活用し,渦などの基本的な流れの本質を、主として「数式」により理解します。前提となる数学などを十分に復習しておいて下さい。

<参考ホームページアドレス>
http://fluid.mech.kogakuin.ac.jp

 

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