2005年度工学院大学 第1部建築学科 建築学コース

数学II(Mathematics II)[3316]

[試験情報を見る]

2単位
竹内 慎吾 講師  
[ 教員業績  JP  EN ]

最終更新日 : 2005/05/25

<授業のねらい及び具体的な達成目標>
工学の対象は、巨視的には有限個、微視的にはほとんど無限個のモノの集まりと言えます。「有限」に関する数学が線形代数学、「無限」に関する数学が微分積分学です。この二つを基礎とし数学の諸分野が発展し、それらが工学に応用されています。

この講義では「無限」に関する数学である微分積分学を学びます。無限で実現される「極限」を理解するための手段を習得することが目標です。具体的には、極限という操作によって得られる微分法と積分法を学びます。モノの状態は関数で記述することができます。モノの諸性質を微視的に調べる際、微分、積分が有効です。

<授業計画>
多変数、特に2変数の関数の微分・積分を考えます。(カッコ内は理解して欲しい事柄)

(前期、数学Iに引き続き)
第1回 多変数の関数とその極限(変数が増えると「自由」も増える)
第2回 偏微分とその計算(各軸の方向への微分が大切)
第3回 合成関数の導関数(全微分で見通しよく導出)
第4回 テイラーの定理(多項式で近似すると手計算できる)
第5回 テイラーの定理から極値の判定へ(多項式で見れば大体の形がわかる)
第6回 2重積分(体積は面積の積分)
第7回 累次積分による計算(各変数について順番に積分すれば重積分できる)
第8回 積分変数の変換(重積分に対する置換積分)
第9回 積分変数の変換(極座標への変換は特に重要)
第10回 3重積分(その意味と累次積分による計算)
第11回 積分変数の変換(3次元の極座標変換)
第12回 演習
第13回 演習
第14回 試験

<成績評価方法及び水準>
試験は100点満点中60点以上を合格とします。内容は教科書の例題や練習問題(8割)と実力を試す応用問題(2割)からなる予定です。よって少なくとも教科書にある例題や練習問題および下記の「確認シート」については授業で触れていない個所についても触れておいてください。

毎回、授業内容の復習となる問題を「確認シート」として配布し、その解答を下記のホームページに掲載します。これは各人の理解を助ける補助的なもので成績評価とはほとんど無関係ですが、深い理解や努力が表れているものに対しては例外として評価の対象とすることがあるので次回、提出してみることをお勧めします。

<教科書>
和達三樹「微分積分」理工系の数学入門コース 岩波書店

<参考書>
(基礎)石村園子「やさしく学べる微分積分」共立出版
(応用)A.J.ハーン「解析入門」Part 1、2 シュプリンガー・フェアラーク東京
(演習)丸本・張替・田村「はじめて学ぶ微分積分演習」共立出版
その他、微分積分の本はたくさんあるので気に入ったものを参考にしてください。

<オフィスアワー>
下記のホームページの「スケジュール」を参照。

<学生へのメッセージ>
学費の元を取れるように。

<備考>
この科目に関する詳細は下記のホームページに掲載します。

<参考ホームページアドレス>
http://www.ns.kogakuin.ac.jp/~ft13048/

 

このページの著作権は学校法人工学院大学が有しています。
Copyright(c)2005 Kogakuin University. All Rights Reserved.