2005年度工学院大学 第1部応用化学科

界面活性物質(Surface-active Agent)[1471]

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2単位
今野 紀二郎 非常勤講師

最終更新日 : 2005/05/25

<授業のねらい及び具体的な達成目標>
化学で物質(固体,液体,気体)を取り扱う限り,そこには必ず界面が存在する。したがって,化粧品,塗料,セラミックス等のあらゆる化学製品を製造する場合,物質間の界面の性質を制御することは極めて重要である。この界面の性質を制御する物質が界面活性物質である。授業では天然あるいは合成された界面活性物質の中でも極めて有用な合成界面活性剤を中心に,その基礎的な界面,溶液の性質および作用等について平易に話す。受講者は講義内容を理解することは勿論であるが,どんなところ,どのように界面活性剤が実際に使用されるかを講義の達成目標としたい。

<授業計画>
1.講義概論
2.界面活性物質の構造と応用
3.表面張力
a) なぜ液体は表面張力を示すか
b) 表面張力の熱力学的定義と測定法
c) 表面張力がどんな現象に関与しているのか
d) 表面張力へどんな結合が寄与しているのか
4.界面活性剤
a) 界面活性剤の分類
4.1 界面活性剤−水系の相図−モノマー,ミセル,液晶
4.2 界面活性剤の界面の性質
a) 表面への吸着能−界面活性と表面張力の低下
b) 表面過剰量−ギブスの吸着式
4.3界面活性剤の溶液の性質
a) 表面ミセル形成能−ミセル形成理論
  b) ミセルを形成し始める濃度−臨界ミセル濃度(CMC)
c) CMCの重要さと測定法
d) 界面活性剤の分子構造と添加物によるCMCの大きさ
e) CMCの大きさのミセル形成理論からの推定
f) 溶解性−クラフト点と曇り点
g) 可溶化−可溶化とは,可溶化量と可溶化の位置
4.5 界面活性剤の応用−吸着能とミセル形成能の寄与
a) 乳化作用−HLB,エマルションの作成,乳化重合
b) 分散作用−二層吸着,電気二重層
c) 洗浄作用−吸着,可溶化,電気二重層
  d) 起泡作用
e) 触媒作用
f) 殺菌作用
5.べシクル
6.界面活性剤油溶液
a) 逆ミセル形成と可溶化
b)逆ミセルの応用
7.不溶性単分子膜
8.界面活性剤と環境

<成績評価方法及び水準>
試験

<教科書>
教科書とする適当な本がないので,小冊子(プリント)を使用する

<参考書>
界面・コロイド化学の基礎 北原文雄著 講談社(1999)
日本化学会編 コロイド科学IIおよびIII 東京科学同人(1996)

<オフィスアワー>
月曜日授業終了後

<学生へのメッセージ>
・授業へ出席すること
・基本的な熱力学の習得
・界面活性物質の基本的な界面および溶液の性質を理解し,応用できるようになって欲しい

 

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