2005年度工学院大学 第1部国際基礎工学科

創造工学I(Engineering of Creation I)[3169]

[試験情報を見る]

2単位
畑村洋太郎 特別専任教授  
[ 教員業績  JP  EN ]

最終更新日 : 2005/05/25

<授業のねらい及び具体的な達成目標>
社会や人間が求めている新しい技術はどうすれば生み出すことができるかを取り扱う。お手本のない世界で新たに技術を生み出すには豊かな着想と挑戦の心意気が必要なことはいうまでもないが,ものごとを仔細に考え,人間の思考の法則性を積極的に利用し,また創造能力を高めるための努力も重要である。本授業ではこれらのことを総合して取扱い,創造能力の涵養を目指す。
 次に,創造に必ず伴って生じる失敗を取り上げ失敗の特性,失敗を生かすやり方失敗の必然性,失敗知識の伝達などについて学ぶ.
 以上,2つのテーマを学ぶとともに気づいた問題の中から課題を取り上げそれを解決するやり方を学ぶ.
(JABEE学習・教育目標)
「国際工学プログラム」
(D) 創造力の習得:◎
(F) デザイン能力とマネジメント能力の習得:○
JABEE基準1の(1)の知識・能力: (d)の(2)c):◎ (e)(g)(h):○
JABEE基準1の(1)の知識・能力: (d)の(2)c)d) (e) (g) (h):◎ (a) (b) (c) (d)の(2)b) (f):○

<授業計画>
A. 技術の<創造>
(1) 新しい技術を生み出すとはどんなことか
(2) 新しい着想を生み出すにはどうすればよいか
(3) 着想を育てるにはどうすればよいか
(i) <思考演算>
(ii) <思考探索>
(4) 設計能力を高めるにはどうすればよいか
(5) 社会が技術に求めていること
(6) 知的所有権はどんなもので,どうすればよいか

B. <失敗>に学ぶ
(1) 失敗の必要性
(2) 失敗を生かす
(3) 失敗原因と結果
(4) 失敗の必然性
(5) 失敗知識の伝達
(6) 失敗を生かす工夫
(7) まとめと提言

C. <課題解決>
(1) 課題設定
(2) 課題解決の手法
(3) <思考展開図>による表現

<成績評価方法及び水準>
随時授業で提出するレポートおよび試作品の採点。試験は行わない。

<教科書>
(1) 畑村洋太郎・小野耕三・中尾政之著:機械創造学(丸善,2001)

<参考書>
(1) 畑村洋太郎編著:実際の設計――機械設計の考え方と方法(日刊工業新聞社,1988)
(2) 畑村洋太郎編,実際の設計研究会著:続・実際の設計――機械設計に必要な知識とデータ(日刊工業新聞社,1992)
(3) 畑村洋太郎編,実際の設計研究会著:実際の設計第4巻――こうして決めた(日刊工業新聞社,2002)
(4) 畑村洋太郎編,実際の設計研究会著:実際の設計第5巻――こう企画した(日刊工業新聞社,2004)
(5) 実際の設計研究会監修,Victor R.Fey・Eugene I.Rivin・畑村洋太郎著,実際の設計研究会編著:TRIZ入門――思考の法則性を使ったモノづくりの考え方(日刊工業新聞社,1997)
(6) 中尾政之・畑村洋太郎・服部和隆:設計のナレッジマネジメント――創造設計原理とTRIZ(日刊工業新聞社,1999)
(7) N.P.スー(畑村洋太郎監訳):設計の原理――創造的機械設計論(朝倉書店,1992)
(8) 畑村洋太郎編,実際の設計研究会著:続々・実際の設計――失敗に学ぶ(日刊工業新聞社,1996)
(9) 畑村洋太郎:失敗学のすすめ(講談社,2000)
(10) 畑村洋太郎:失敗に学ぶものづくり(講談社,2003)
(11) 畑村洋太郎:創造学のすすめ(講談社,2003)
(12) 畑村洋太郎:直観でわかる数学(岩波書店,2004)

<オフィスアワー>
授業の前後に研究室で

<学生へのメッセージ>
ゼロからものを作ると楽しいぞ.

<参考ホームページアドレス>
畑村創造工学研究所 http://www.sozogaku.com/,非営利活動法人失敗学会 http://www.shippai.org/

 

このページの著作権は学校法人工学院大学が有しています。
Copyright(c)2005 Kogakuin University. All Rights Reserved.