2003年度工学院大学 第1部電子工学科

近代の文学(Modern Japanese Literature)[1419]

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2単位
永野 宏志 非常勤講師

最終更新日 : 2003/05/10

<授業のねらい及び具体的な達成目標>
固有名でパッキングされた歴史や小説が解体する中で、匿名で荒唐無稽な物語が氾濫している。この状況を20世紀初のインパクトである映画と小説における<ヴァーチャル・リアルな歴史物語hi/storyの系譜>と概括し、紙上から飛び出して、アニメやファミコンのモニター上の光へ拡大を続けるSFファンタジーの物語戦略を、テクノロジーの変容とともに批判的に辿る。取り扱う作品は日本に留まらず、世界の文学を考慮する。

<授業計画>
1〜3回
ジョージ・ルーカス『スターウォーズ』の神話学
4〜6回
 ミヒャエル・エンデ『ネバーエンディングストーリー』『モモ』とファンタジーの構造
7〜9回
 J・R・R・トールキン『ロード・オブ・ザ・リング』と諸伝説の系譜学
10〜13回
 ルイス・キャロル『不思議の国のアリス』と宮沢賢治『銀河鉄道の夜』における異界探訪譚

<成績評価方法及び水準>
きちんと授業に出席し、学期末試験を受験し、各単元の終わりに課す小レポートを加味して、総合的に評価した結果、60点以上の者に単位を認めることとする。成績評価方法の詳細については第1回の授業時に説明する。 小レポートを1回でも欠席した場合は期末のテスト受験資格はなしとする(もし受験したとしても無効)。

<教科書>
長編が多いので、毎回プリントで提示する。

<参考書>
そのつど授業で指示する。

<オフィスアワー>
八王子校舎講師室で、授業終了後10分ほど。

<学生へのメッセージ>
SFファンタジーをただスペクタクルとして享楽し消費するのではなく、メディアが操作するさまざまな物語の力の典型として学び、個々の批判力を養うことを期待する。

<備考>
私語厳禁、もしした者は即退出してもらい、単位の保証はしない。

 

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