2003年度工学院大学 第1部電子工学科

経済学入門(Introduction to Economics)[1216]

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2単位
吉田 賢一 助教授

最終更新日 : 2003/05/10

<授業のねらい及び具体的な達成目標>
人間を含め如何なる生物も生存(していること)を前提条件とする。経済とは生存のための手段である衣・食・住3つの基本要素を生産・獲得する行為の総体であり、社会の土台をなすものである。経済学とは、経済というものがどのようなメカニズム・法則で成り立っているのかを分析する学問である。この講義では経済学の基礎知識を、日常的な具体例をあげつつ概説的に解説する。

<授業計画>
1. イントロダクションとガイダンス――経済学(Economics)とは経済科学(Economic Science)であり、立派なサイエンスである。
2. 経済史上における3つの経済発展段階――古代奴隷制・中世封建制・近代資本制に3大区分される生産様式(mode of production)の同一性と差違性。
3. 産業革命(industrial revolution)の発生と古典派経済学(classical economics)の成立・展開。
4. 独占資本(monopoly capital)の成立と経済学説の変容・多様化。
5. ふたつの経済学(その1)――K. マルクスとA. マーシャル。
6. ふたつの経済学(その2)――R. ヒルファーディングとJ. M. ケインズ。
7. 金融制度(financial system)と金融政策(monetary policy)。
8. 財政制度(fiscal system)と財政政策(fiscal policy)。
9. 国民所得(national income)とは何か――その構造(structure)と機能(functions)。
10. 国民経済(national economy)と国際経済(international economy)。
11. 最近の国内経済的諸問題――物価水準(price levels)と利子率(interest rates)を中心として。
12. 最近の国際経済的諸問題――外国為替相場(foreign exchange rates)の変動を中心として。
13. 経済的人類史についての覚え書――市場メカニズムの功罪,経済制度(economic system)と生態系(ecological system)の対抗、両者の矛盾の先鋭化。

<成績評価方法及び水準>
講義にキチンと出席・聴講し学期末の筆記試験(論述形式)を受けていることを前提条件に、総合的判断から60点以上を獲得した者に単位を認定する。成績評価方法及び水準の詳細については第1回目の講義時に説明するので、必ず出席し概要の把握に努めること。

<教科書>
吉田賢一著『経済学概論』(学文社、2002年4月)。

<参考書>
特に指定しない。講義中に適宜指示する。

<オフィスアワー>
講義終了後に教室で。または、講師控室(八王子校舎1号館、1部の場合)か外来講師室(新宿校舎12階、2部の場合)で。

<学生へのメッセージ>
単位とは「勝ち取る」ものであって、「貰う」ものではない。試験答案の叙述内容から、キチンと出席・聴講していたか否かも判断される。どうせ履修するのなら、飽くまでも「自分の将来のため」と前向きに考え、内容を充分に我がものとするよう臨んでほしい。こちらもプロだ、諸君には断じて損はさせない。

 

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