2003年度工学院大学 第1部電気工学科
△国際関係の基礎知識(International Relations)[4270]
2単位 井口 由布 非常勤講師
- <授業のねらい及び具体的な達成目標>
- 国家、民族、ジェンダー、貧困などの諸問題が複雑にからまりあっている現在の世界では、これまでのように国家と国家の二国間関係の集合として国際関係をとらえることが困難になっているといえる。授業ではこのような複雑な現代世界のありようを「グローバル化」とよばれる問題との関係で読み解いていく。この授業における達成目標は、日常生活における身近な問題から時事的な問題までを、世界とのかかわりのなかで考え、さらに自らの力でそれらを表現できるようになることである。
- <授業計画>
- 1.[ガイダンス]「グローバル化」状況における国際関係論について解説する。
2.[国境とは何か1]難民問題を出発点にして、国民国家や民族の問題を考える。 3.[国境とは何か2] 4.[国境とは何か3] 5.[第三世界の現在1]わたしたちの身近な食品であるエビやバナナから世界をみつめなおす。 6.[第三世界の現在2] 7.[第三世界の現在3] 8.[ジェンダー1]ジェンダーとは何かについて学び、家事労働や第三世界の工場から「グローバル化」状況下におけるジェンダーの問題を考える。 9.[ジェンダー2] 10.[ジェンダー3] 11.[人の移動1]人の移動はなぜおこるのか。人の移動の歴史をふりかえりつつ、現代の国際労働力移動の性格とそれがひきおこす問題について学ぶ。 12.[人の移動2] 13.[人の移動3]
- <成績評価方法及び水準>
- 学年末の課題レポートに授業中の小レポートなどを加味したうえで総合評価し、60点以上のものに単位を認める。成績評価方法及び水準の詳細については第一回目の授業時に説明するので、かならず出席すること。
- <参考書>
- 伊豫谷登士翁『グローバリゼーションとは何か』(平凡社、2002年)。西川長夫『国境の越え方』(平凡社、2001年)。モフセン・マフマルバフ『アフガニスタンの仏像は破壊されたのではない恥辱のあまり崩れ落ちたのだ』(現代企画室、2001年)。出雲公三『カラー版 バナナとエビと私たち【岩波ブックレット】』(岩波書店、2001年)。伊藤公雄ほか編『女性学・男性学』(有斐閣アルマ、2002年)。
- <オフィスアワー>
- 授業開始前、終了後、兼任講師室にて。メールによる質問も可。yufuig@hotmail.com
- <学生へのメッセージ>
- 日ごろから、新聞やテレビのニュースなどをとおして、時事的な問題に関心をもつことを期待する。
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